寄付金はサイト運営者に
WEBマーケティング系情報サイト『MarkeZine』に「Google、月額1~3ドルの寄付で広告を非表示にし、サイト運営を支援する「Contributor」:MarkeZine(マーケジン)」というエントリーがアップされていました。
Googleは、寄付をすると広告なしでウェブページを表示するしくみの「Contributor by Google」をスタートしました。
(まだ正式にリリースしたのではなく、テスト中のようです。)
寄付金はサイト運営者に届けられるとのことです。
「Contributor by Google」は月にいくら寄付するかを決め、このプロジェクトに参加しているサイトを訪れ、そのサイトを支援するしくみ。月額は1~3ドルの範囲から選択し、寄付した人がそのサイトを訪れると、寄付金の一部がサイトをつくっている人々に届けられる。
寄付をすると、通常広告が表示されるスペースがピクセルパターンで埋められ、寄付した人への謝辞が表示される。現在の参加サイトは、Urban Dictionary、Mashableなどまだ数サイトにとどまっている。
引用:
Google、月額1~3ドルの寄付で広告を非表示にし、サイト運営を支援する「Contributor」:MarkeZine(マーケジン)
いわゆる「投げ銭」ですね。
良いなと思った、支援したいと思ったサイトの広告を踏むのではなく、寄付金を送ることが出来ることになります。
ただ、このサービスの趣旨は「広告非表示」ではなく「寄付」であるため、単純に広告を非表示にしたいというニーズに応えるものではありません。
寄付は気持ちを込めたささやかなプレゼント
ウザイ広告を消すのにお金を取られる感覚に?
「広告を非表示にしたい」という人のニーズのほとんどは、サイト閲覧時の「広告が目障りだから消したい」というニーズでしょう。
このサービスを単純に「広告を非表示にするサービス」と捉えると、(寄付とはいえど)お金を取られるという感覚に陥るのではないでしょうか。
また、広告が目障りだから消しているのに、その広告が表示されるスペースに自分への謝辞が表示されても、ちっとも嬉しくないどころか更に目障りであり、気分をも害することにもなりそうです。
(このサイトにはお金をびた一文渡したくないからこそ広告を消しているのに、結果としてお金を渡してるということに。)
もちろんGoogleが提供する広告サービスだけにしか適用されないので、他社の広告サービスは表示されるでしょう。
投げ銭、寄付のシステムとしてはとてもいいサービスですが、サービスの目的と機能に齟齬があるなと感じました。
「面倒くさい」ってかなりのハードルなわけで。
登録のハードルをいかに下げることが出来るか
こういった齟齬が起こらないためにも、寄付の可否をサイトごとに指定出来るようになればいいですね。
自分が応援したいサイトだけを応援(寄付)できる「個人スポンサーサービス」として昇華出来れば、読者(ユーザー)もサイトオーナーもwin-winになれるでしょう。
サイトオーナーは寄付を拒否されないようにコンテンツの充実に一層励みますし、寄付金も一定期間での1アカウントの限度額を決めてしまえば、スパム的な手法での集金も簡単には出来ないでしょう。
有料会員制システムなどが正にそれだとは思いますが、既存のサービス、システムでは登録までのハードルが(作業的にも心理的にも)高いことや、その(サイト)サービスしか適用されないため、なかなか普及していません。
このハードルをいかに下げることが出来るか?
そこがこの投げ銭サービス普及の鍵ですね。