そもそも誤タップ狙いの配置にしていることがダメ
モバイルブラウザやアプリ内広告を意図せずタップしてしまい、リンク先のLP(ランディングページ)に飛ばされて不愉快な気持ちをした経験のある人は(私を含めて)多いのではないでしょうか。
Googleがこうした誤タップを回避するため、3つの対策をAdWordsに追加したことが『ITmediaニュース』の「Google、AdWordsモバイル広告の“うっかりタップ”回避策を発表 - ITmedia ニュース」というエントリーに書かれていました。
この措置によって、AdSenseの配置を誤タップ狙いの配置にしているサイトやブログはかなりの収益減となるでしょう。
(そもそも誤タップ狙いの配置にしている、意図的なこと自体がダメなことですが。)
また、Googleの最近の調査結果では、ユーザーによるモバイル広告のタップの最高50%は意図しないもの(accidental)であることが明らかになったとのことです。
それだけ誤タップが多く、それはユーザーにとっては不愉快なだけでなく、広告主にとっても無駄な出費であり、更には広告を掲載しているサイト(ブログ)の評判、質すらも落とすことになります。
※ Google公式ブログ
Inside AdWords: Better click quality on display ads improves the user and advertiser experience
【追記】
日本語版GoogleAdWordsの公式ブログでも発表が行われました。
Inside AdWords-Japan: ディスプレイ広告でクリックの質を高める新たな取り組みについて
誤タップしたわー。こんな広告見たくないっつの!
3つの対策
そこで、AdWordsに以下の3つの対策を追加した。
- モバイルイメージ広告で、画像の端の数ピクセル分はタップしても反応しないようにした
- アプリインストール広告で、アプリのアイコンをタップしても反応しないようにした
- 広告表示からタップできるようになるまでに遅延時間を設けた
アプリインストール広告は現在、広告を閉じるための(×)がアプリアイコンの左上に表示されるようになっており、このため閉じようとしてアイコンをタップするミスが多かったという。
引用:
あるあるですね。
広告を消そうとして(×)をタップしたつもりが、逆にLPが開いてしまう・・・
自分の操作ミスに苛立つと共に、その広告の商品、サービスすら憎くなって「姑息なことしやがって!絶対買わねえ!(怒)」と感情的になることは誰しもあることだと思います。
以前から当ブログでも何度も指摘していましたが、誤クリック、誤タップを狙ったAdSence配置をしているサイトはユーザーに不誠実であると共に、広告主すらも欺いている(モチベーションのない人、悪くいえば騙されたユーザーを広告主に紹介している)ことになります。
【AdSense】特定の広告が表示されなくなる機能が追加される - 検索サポーター
広告を出稿する側としても、そんなサイトには出稿したくありませんし、今回の措置によって、明らかに誤タップ狙いの配置にしているサイトは広告の表示対象が減ると共に、収益減となることは間違いありません。
このサイト、(広告を含めて)いいね!
広告収入を上げるには?
では、どうしたら広告収入が増えるのでしょうか?
それは「良質のコンテンツを提供すること」に限ります。
良質のコンテンツを提供すれば、ユーザーはよい情報を得られ、広告主はコンテンツに納得した、興味を持ったユーザーを紹介して貰え、サイトオーナーは広告収入を得られるという、よい循環が生まれます。
また、雑多で過剰な広告やコンテンツ内容とマッチしていない広告、姑息な方法で広告を見せる、押させるようにするコンテンツはSEOの評価も必然的に落とすことになります。
JavaScriptも実行して評価をするのが、今の検索エンジンのクローラーです。
人が見て不快感を募らせる広告がある、配置のサイトは、やはり検索エンジンもそのページ、サイトの評価を下げることになるのです。
今でこそモバイル検索結果はPCサイト版の評価となってはいますが、これがスマホサイト版の評価に変わるのは時間の問題ですし、Googleはスマホ版の評価を行うアルゴリズムの開発を行っていることを既に発表しています。
最近は(特にブログのマネタイズ界隈では)良質なコンテンツを提供することを置き去りにして、いかにユーザーに広告をクリックさせる配置にするか?いかに効率よく収益を上げるために記事を書くかという小手先のノウハウばかりが論じられています。
そういったエントリーを鵜呑みにする、安易に信じるのは危険です。
それこそ喧伝している人達の思う壺ですよ。
(それであなたが不利益を被ってもその人は責任をとってくれませんよ。)
広告もSEOも、ユーザーのことを考え「良質のコンテンツを提供すること」が大正解なのです。
※ 参考エントリー
【Google】パンダアップデートで低品質評価される広告の5つの特徴 - 検索サポーター