アクセス解析とは
皆様は「アクセス解析」という言葉を知っているでしょうか?
私はSEO*1、SEM*2による検索による集客の施策提案だけでなく、Webサイトを分析するアクセス解析も行っています。
アクセス解析について詳しく、具体的な例をあげての解説はここでは割愛しますが、簡単に説明を行うとするとアクセス解析とは、訪問者の環境、傾向、特性を調査することでコンテンツごとの閲覧数やWebサイト内のユーザーの行動、ページ遷移などを分析することです。
サイト全体の訪問数や人気のあるコンテンツなど、Webサイトの現状把握を行うことともいえます。
もちろん現状把握をするだけで終わりというわけではなく、アクセス解析はあくまで「サイト改善の一助、施策を決定するための情報を取り出して分析すること」であり、「実際に改善案を実施すること」がWebサイト運営の最終的な目標であります。
特にSEOはオーガニックサーチ(自然検索)*3が大事な分析要素の一つであり、これが集客に直結すると言っても過言ではありません。
PVの「数」じゃなくてPVの「質」
また、サイトの人気度を測る指標として多く使われている、共通の指標として語られるものにPV*4というものがあります。
これはどれだけのページ数が閲覧されたか、単純に数が多ければ多いほど見られているという分かりやすい数字であるため、現在、サイトの人気度を語る上でよく使われる指標です。
しかし、このPVは単純に数をカウントするだけのものであるため、PVひとつひとつの質は全く違っていると言えます。
例えばページ全体をくまなく角から角まで眺め、文章もじっくり理解するまで読んだとしても1PVです。
例えば間違ってそのページに訪問して、ページが表示されるや否やのタイミングで離脱しても1PVです。
前者と後者、質こそ違えど同じ1PVです。
同じWebサイトでもPVに違い、差が生じるし、別のサイトと比較するのであればその違いと差は尚更です。
大手メディアから個人のブログ、2次、3次情報を扱うまとめサイトまで、大小あらゆるサイトが乱立する中で、各メディアの1PVを一律に扱うことの是非を問う声は少なくない。「PVの質」は、それぞれ違うのではないかというわけだ。
引用:
新しい指標
このような状況で東京大学発のスタートアップ「popIn」が、新指標「READ」を提唱しています。
「いわゆる釣り記事、釣りタイトルはクリックされやすいですが、遷移先のページに興味のある情報がないために、ユーザーは最後まで読まずに離脱してしまう可能性が高い。従来、PVやクリック率がページ評価の指標とされてきましたが、クリック率とユーザーの満足度に相関はないといえます」
逆に言えば、あるユーザーが途中で離脱することなく、その記事を最後まで読むということは、記事中に欲しい情報があることを意味する。つまり、熟読の度合いこそがユーザーの満足度であると程氏は考えた。
(中略)
こうして集めたデータを基に、popInが各メディアを横断的に解析したレポートによれば、読了率の高い記事ほど離脱率が低くなる傾向が表れているという。
引用:
試みとしては凄く面白いと感じました。
PVと滞在時間の2つの指標を更に詳細に分析することでユーザーの望み、満足度を読み取る。
また、そのデータをうまく利用して広告にも生かす。
開発が更に進んでより正確性が増せば、導入する企業も増えていけば、ゆくゆくはGoogleアナリティクスのように一般ユーザーに普及しスタンダード化するでしょう。
ロジックじゃないの、人の心は。
ただ、いくら技術が進歩してもまだまだ人の心は完全にロジック化はできないんだなということも分かった気がします。
ほら…釣り記事、釣りタイトルだったとしても矛盾点、問題点を指摘するためにじっくり記事を読むことがありませんか?
(読むに値しないと思っても、ついつい読んでしまうことってありませんか?)
それは決して評価しているわけではないどころかむしろ逆であり、今はまだそれを正確に評価できないからこそ「炎上マーケティング」でPVを稼ぐ人達が存在しうる理由の一つであるとも言えるのではないでしょうか。
(一つ言えることは奇を衒った行為は長続きしないし、それで注目を浴びたらそれをやり続けるしかなくなり、釣り、炎上でPVを稼ぐことは短期的に注目、賞賛はされても長期的には尊敬されない行為なので私はお勧めしません。)
最後は話が反れてしまいましたが、アクセス解析に携わるものの一人として、とても興味深い話題でしたので記事にしてみました。
【追記】
追記事を書きました。
【popIn】「READ Report Vol.2」を発表(オウンドメディアの流入元は約8割が検索など) - 検索サポーターのアンテナ