※2017/1/20:検索結果のリンクの作成はid属性ではなく、アンカーリンクのテキストによって作成されます。記述ミスの部分を修正しました。
従来のGoogleモバイル検索では検索結果をタップすると、そのページの頭の部分から表示されるのですが、今回より検索クエリに該当するページ内にid属性(アンカーリンク)が割り振られている箇所があるならば、その場所に直接アクセス出来るリンクが検索結果に表示されるようになりました。
つまり、モバイル検索結果から検索クエリに適うページ内の該当部分に直接飛ぶことが出来る、閲覧できるようになったのです。
今まではユーザー自らそのページの頭から該当部分を探さなくてはなりませんでしたが、この機能によってその手間が省かれることはもちろん、検索結果のdescription(概要文)には検索クエリに適う文章が表示される可能性が高まることにもなるので、検索流入が増えることにも繋がります。
検索流入を増やす、SEO対策を考えるなら是非とも知っておきたい検索結果の仕様変更です。
重要なポイントは…
PCでも既に導入済です。
PCもモバイルでも既に導入済みであった
今回導入されたGoogleの検索結果のリンクから直接アクセスが出来る機能は、実はPCの検索結果では既に導入されていました。
私はPCの検索結果では以前より何度も目にしてはいましたが、モバイル検索では一度も見たことがありませんでした。
しかし、ここ最近ではPCの検索結果で再び目にすることが増えてきていましたし、モバイルでもついに目にすることになった…ということは、最近になって再度導入されたのではないかと予想しています。
(今回のエントリーの元となった海外SEO情報ブログの鈴木謙一さんも、「気付いたのは1週間ほど前」と仰っています。実際に検索結果にリンクが表示された画面は下記リンク先の記事で確認できます。)
ただ、ひょっとすると、その後いったん消滅したか数を減らして、最近になって適用する検索結果を増やして復活したのかもしれません。
Google、モバイル検索結果のスニペットに「〜へ移動」リンクを設置。ページ内の該当場所をダイレクトに表示可能 | 海外SEO情報ブログ
タイトルだけでなく概要文も見て判断します。
description(概要文)に「~に移動」というリンクが作られる
現在はPCもモバイルも検索結果には従来通りタイトルとdescription(概要文)が表示されますが、今回の機能の追加により、今後は検索クエリに適う文章がある場所(正確に言うとid属性が設定されている場合)に直接アクセス出来るリンク、「~に移動」というリンクがdescriptionに表示されるようになります。
この機能は単純にショートカットが出来るようになった、検索ユーザーの利便性が上がったというだけに留まりません。
今でも検索クエリによっては自らが設定しているdescriptionの文章よりも、Googleが自動で検索クエリに適った文章を抜粋して検索結果のdescriptionに表示することがありますよね。
それが今後はdescriptionにリンクが作られる、id属性のアンカーリンクが表示されることで、こちらでdescriptionをコントロール出来る余地が増えると捉えることが出来ます。
つまり、ユーザーが欲しい情報が記述されているであろう文章に適切にid属性を割り振ることで、検索結果にリンクと文章が表示される、検索流入が増えることが見込めるのです。
検索ユーザーはタイトルだけでなくdescriptionも見て、飛び先のページの中身を想定した上でクリック(orタップ)します。
「~に移動」という、正に欲しい情報が記述されているであろうリンク、文章が検索結果に表示されていれば、検索ユーザーにとっては願ったり叶ったりであり、正にピンポイントで検索ユーザーの意図を掴みに行くことが出来ると言えるからです。
※ タイトルとdescriptionについての更に詳しいエントリーはこちらをご覧ください。
【SEO】タイトルとメタディスクリプションから検索流入を増やす「SEOの基本」 - 検索サポーター
id属性を割り振る(アンカーリンクを設定する)
では、肝心のリンクはどうすれば作成、検索結果に表示されるのでしょうか?
それはid属性を割り振る、アンカーリンクを設定することで作成されます。
htmlを理解している人には説明は不要でしょうが簡単に説明をすると、そのページのURLに「#+アンカー名」を付け加えたリンク(いわゆるページ内ジャンプ)を該当する箇所に設定する(id属性を割り振る)ことで実現できます。
例えば、当ブログの当エントリー、当節のh2タグの中には「id="id属性を割り振る(アンカーリンクを設定する)"」というid属性を設定しています。
よって、アンカー名は「id属性を割り振る(アンカーリンクを設定する)」となり、URLは「http://s-supporter.hatenablog.jp/entry/seo-google-mobile-search-jump-to-links#id属性を割り振るアンカーリンクを設定する」となります。
この設定がなされていれば、検索クエリに適う場合に限り「~に移動」(~にはid属性アンカーリンクが入る)というリンクが検索結果に表示されることになります。
…とはいえ、(例として説明しておいてナンですが)id属性アンカーリンクのテキストをこんなに長い文章にするのはおススメしません。
もしid属性アンカーリンクのテキストを割り振る、設定するのであればもっと短く(この節ならば「属性の設定」もしくは「アンカーリンク設定」ぐらいに)するほうがよいでしょう。
(せっかく検索結果にリンクが表示されたのに、id属性アンカーリンクのテキストが長いと肝心の文章の表示数が減っちゃいますからね。)
また、アンカーリンク先とするid属性はhタグ以外のタグ(例えばdivタグ)に入れても有効に働きますし、htmlだけでなくCSSでも設定が可能です。
(その説明についてはここでは割愛させていただきますが、そこまで難しいものではありませんし、はてなブログであれば目次を設置すれば自動でhタグがid属性となり、目次にアンカーリンクも付加される仕様になっていますよ。)
id属性をやたらと埋め込むのは間違いです。
id属性を埋め込めばよいというものではない
ただし、今回の機能を実現したい、検索流入が増えることが見込めるからという考えだけでやたらとid属性を埋め込むのはやめましょう。
例えば主要キーワード毎にid属性を付加したり、文章の内容とid属性が一致していないなど…
それはただのスパム行為です。
(この情報を方法論のみ鵜呑みにした人がそれをやってしまったり、間違った解釈をしたブロガーが他のブロガーに推奨しそうだなとも勝手に想像してもいますが…)
【追記:修正】
コンテンツ内に過剰すぎる(必要性が感じられない)ほどのアンカーリンク、キーワードを埋め込むためにid属性を割り振るのは、検索アルゴリズムを欺くスパム行為だと判断されてもおかしくないと私は考えています。
(CSSでid属性を沢山使う、指定することもありますが、それは必要なid属性だからこそ使うものですので問題ないでしょう。ここら辺の話は明確なガイドラインがあるわけではないので、伝えることはもちろん、判断が難しいですね…。)
検索結果にリンクを表示させたいからというよりも、検索ユーザーのためにユーザビリティ、ユーザーエクスペリエンスを高めるための一つの方法としてid属性を取り入れてみてください。
個人的には私はこういう施策こそが「真っ当なSEO対策」だと思っています。