※ 2015/3/24 : Twitterのスパムツールページへのアクセスを狙ったリファラスパムについて追記。
報酬があろうとなかろうと「やばいこと」です
私が毎日チェックしているサイト『SEMリサーチ』に、オンライン旅行会社・Expediaの子会社である Hotels.com (ホテルズドットコム)のSEOマネージャーが、旅行関連の著名ブロガーにメールを送信し、金銭等の報酬と引き換えに被リンク獲得を相談していたことが発覚したことが書かれていました。
米国部門のSEOマネージャーを名乗る同社スタッフが、旅行関連の話題を扱うインフルエンサー(ブロガー)を対象に電子メールを送信し、Hotels.com に関するコンテンツの執筆の相談と共に、同サイトへ向けたリンクを獲得した場合の報酬について言及していた。Google はリンクとの交換で金銭などの報酬を支払うことはガイドライン違反に当たると明記している。
この問題を受けて Hotels.com の広報は『我々は検索エンジンが公開しているガイドラインに遵守するよう努めているが、今回の(電子メールによる依頼)は社内スタッフの理解不足が招いたもので、既に問題に対処しました』と述べている。
引用:
ステマ(ステルスマーケティング)については欧米はとても敏感であり、日本はそれと比較するとかなり緩い方です。
だからこそGoogleはアドセンス表示時に、しっかり「広告表記」を行うことを明言しているとも考えられます。
(要はユーザーを騙すようなことを避けるためです。)
この手の不正は理解不足というよりは「ばれなきゃいい」という認識の下において行われることが多く、例えばれても(Googleにばれると検索順位の下落はあるとはいえ)、一部のリテラシーの高い層だけが敬遠するくらいに留まり、一般の人はそれが起こったことすら知らずにサービスを使い続けるため比較的ダメージが少なくて済むということも往々にしてあります。
ブラックハットSEOと同様で、明確な基準がなく「倫理観」に委ねられているところが大きいため、「グレーでもやっちゃう」という人、企業が絶えないのです。
ちなみに報酬があろうとなかろうと、この手の被リンク手法は「やばいこと」だということを認識ください。
※ 被リンクではないですが、今話題のキュレーション、バイラルメディアでも同様のこと(拡散者募集)をやっています。
サイバーのキュレーションメディアからひっそりと拡散協力者募集バナーが消えていた件
最近は「ネイティブ広告」がトレンドですね。
明確なペナルティ(罰則)がないからやる
もちろん悪気なく善意で拡散している人が多数派なのでしょうけども、言葉は悪いですが、SEOで言えば悪徳被リンク業者みたいな。分かっててやっている人も少なからずいると思うんですよね、拡散至上主義みたいな。
たくさん被リンクさせて上位表示させますよ、と何か似てません?
でも、そういう行為は業界全体で信頼を落としかねないと思います。もし組織的に確信犯的にそうしているのであればちょっと悲しいかなと。
引用:
こういった行為が蔓延ったため、「SEO」にはネガティブなイメージがついてしまっています。
「適切なコーディングを準拠することで、人にも検索エンジンにも分かりやすいように」することがSEOの大前提なのですが、「とにかく被リンク数で上位に」上げることばかりが行われた結果、「SEO=被リンクスパム」というネガティブなイメージが出来上がってしまいました。
今やバイラルメディアも「著作権無視のソーシャルスパム」というイメージが固まりつつありますよね。
明確なペナルティ(罰則)がないため、この手の手法は「やったもん勝ち」という価値観を作り出しています。
しかし、ここで皆様に問いたいです。
皆様はペナルティがないからといってそういったことをやりますか?
また、皆様はペナルティがないからといってそういったことをやる人、企業を信用しますか?
グレーな手法でも、結果が出れば「賞賛」はされるでしょう。
但し、「尊敬」はされませんよ(バレたら「軽蔑」されますよ)。
長い目で見ればどちらが正解か分かるでしょう。
【追記】
少し話は違いますが、最近、simple-share-buttons.comというURLでリファラスパム(リファラースパム)が暴れています。
Twitterで簡単にスパムつぶやきが行えるツールページへのアクセスを狙ったスパムです。
そんなスパムツールを使うことはよくないのは言わずもがなですし、アクセスも行わないようにしましょう。
※ リファラスパムについては下記をご参照ください。
【アクセス解析】リファラスパムについて対策を書いてみました - 検索サポーター