※ 2014/12/10 : Yahoo!検索の関連検索欄にて、サジェスト表示されないよう対策が取られたことを文中に追記。
サジェスト検索
サジェスト検索をご存知でしょうか?
サジェスト検索とは、Googleのサービス名称です。『サジェスチョン』『グーグルインスタント』などとも呼ばれたりします。
Googleを利用しているユーザーが、これまで検索ボックスに入力した文字列の中で入力頻度の高い文字列等を選び候補としてサジェスト(提案)してくれる機能です。
(ですが、今やGoogleだけでなくYahoo!やBing、その他のほとんどの検索エンジンでも使われている機能です。)
このサジェスト検索を利用した「関連検索ワード最適化サービス」、俗に言う「虫眼鏡SEO」というスパム紛いのサービスなどもあり、こちらの呼び名のほうで知っている人も多いのではないでしょうか。
【SEO】虫眼鏡SEO、サジェスト対策、関連検索…言葉を変えてもスパムです - 検索サポーターのアンテナ
【追記】
2014年12月9日の夜にYahoo!検索の関連検索欄にて、特にスパムや悪質SEO会社の標的になりやすいキーワードを検索しても枠そのものが表示されない、サジェストされないように対策が取られています。
【SEO】Yahoo!検索が一部の検索クエリで「虫眼鏡SEO」操作を排除 - 検索サポーターのアンテナ
そのサジェスト検索について、選ばれたキーワードの価値を見極めるための指標を「サジェストプライオリティ」と呼び、考察が行なわれた記事を読みました。
私なりの考え、雑感を纏めたいと思います。
「サジェストプライオリティ」とは、iOS の App Store で検索を行った際に表示される、サジェストの順序を決める値です。(※これは、正式名称ではなく私たちが勝手に名づけたものです!)
引用:
ポジティブな面もあればネガティブな面もある
先ずはサジェスト検索について基本的な考え方について説明します。
サジェスト検索にはポジティブな面もあればネガティブな面があります。
ポジティブな面は、サジェストされるキーワードで自分のサイトが上位表示されれば流入数の増加が見込めますし、また、それに続く候補として表示されるキーワードがポジティブなイメージを想起するものが表示されればブランディング効果にも繋がります。
逆にネガティブな面は、自分のサイト名(企業名、人名など)の後に続く候補として表示されるキーワードがネガティブなイメージを想起するものが表示されれば、イメージの悪化に繋がります。
(最近なら「企業名 + ブラック」とか。)
どうやって決定されるのか?
ではサジェスト検索はどのようにして決定されるものなのでしょうか?
それは以下の3つで決まると言われています。
- 検索ボリューム
そのワードが何回検索されたのか、多ければ多いほど上位に来ます。
(同じIPから複数回検索してもカウントされません。) - 検索ユーザーの位置情報
検索ボリュームとも関係しますが、そのキーワードを検索するユーザーがユニークであるかどうか。
IPが分散されているか(同一人物でないか)。
(複数のIPを使ってユニークに見せかけ、検索ボリュームを稼ぐ。これが「虫眼鏡SEO」の正体でもあります。) - キーワード、フレーズの言及
『言及されているかどうか』。実際に検索したキーワードに対してそのキーワードに該当する情報があるか。
(造語でも一定の検索ボリュームが出る、ページが存在すればサジェストされるようになります。)
サジェストプライオリティについて
サジェストプライオリティに話を戻します。
サジェスト検索において、大切な指標は上記に記載した通りです。
もちろんキーワードの特性(この記事の場合は「アプリ」)やデバイス、プラットフォームによって、分析方法や考え方は変わります。
比較結果の中で、検索ボリュームとサジェストプライオリティに乖離がある部分(表2)については、私の主観となってしまいますが、ウェブサイトの検索とアプリの検索という違いにあると考えています。例えば、App Store に掲載されているアプリはほとんどが無料のアプリであるため、あえて「無料」で検索する人は少ないためサジェストプライオリティは高くなっていないと考えられます。
(表省略)
また、「面白いアプリ」や「おすすめアプリ」はアプリを紹介する記事を探すためにウェブの検索でよく使われるため、検索ボリュームが多くなっていますが、App Storeでは検索キーワードとして具体的にどのようなアプリが欲しいのかを示すキーワードが使用されるため、サジェストプライオリティは「ライン」 「ゲーム」 「家計簿」 「ダイエット」 「フェイスブック」 「ラジオ」の方が高い値が設定されていると考えられます(表3)。
(表省略)
引用:
ここで述べられているサジェストプライオリティは、App Storeをプラットフォームに、元にして考えられたものです。
元記事の通り、Webサイトの検索であれば「無料」というキーワードが検索に入ってくるでしょうし、App Store上でのアプリの検索であればわざわざ「無料」は入力しないということでしょう。
また、「面白い」「おすすめ」というキーワードでも同じ考え方が出来ます。
App Store上では「ゲーム」 「家計簿」 「ダイエット」 など具体的なアプリを探している際には、「面白い」「おすすめ」など抽象的なキーワードではあまり検索されないと言えそうです。
WEBサイトとアプリは使い方、求めるものが違う。
もっと言えばユーザー(層)も違う。
だからこそ検索方法、サジェスト検索も違ってくるのだということの証明であると私は考えます。
ちなみに「ライン」は「LINE」にすると、8,534、「フェイスブック」は「facebook」にすると、7,367になります。
引用:
この結果は面白いですね。
正確な名称で検索したほうが、より正確な検索結果が表示されるであろうという心理が働いているからだと考えられますね。