レビュー記事に限ったことではありません
「成功しているブログには、ユーザーにまたアクセスしたいと思わせる確かな魅力があります。」
そんな一文が『Google Inside AdSense』のエントリー「Inside AdSense : 企業から無料で提供された商品をブログでレビューする際のベスト プラクティス」に書かれています。
このエントリーでは商品を提供する企業や記事の投稿を行うブロガーに向けて、無料で提供された商品(サービス)をブログでレビューする際の最善の方法が紹介されています。
ユーザーにとって有益な記事にすることはもちろん、同時にGoogleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)にも準拠するようにとも書かれています。
これはレビュー記事に限らず、全てのブログ記事においても当てはまることだと言えるでしょう。
元エントリーは以前に『Google ウェブマスター向け公式ブログ』にてGoogleのWebスパムチームが公開したものですが、AdSenseブログでも同じエントリーを紹介するということは、それだけGoogleはスパムやステマに対してはしっかりと対処する(厳しく判定する)という意思表示でもあると捉えることが出来ます。
この話題そのものがGoogleがオフィシャルで説明する事ではなく、それを正確に判断、判定することこそがGoogleがやるべきことだとも言えるのですが、企業とブロガーが全く意識をしないというわけにはいかないので、ガイドラインは必ず一読しておくことをおススメします。
(むしろ自主的にちゃんと準拠していたほうが、検索エンジン(Google)にもユーザーにも真摯に向き合っていると評価されることにもなるでしょう。)
真摯に取り組もう!
最善の方法の紹介
ここからは紹介されている3つの項目について、ブログについての私なりの考察を交えて解説していきます。
必要に応じて nofollow 属性を使用する
商品やサービスを受け取る見返りとして、PageRank を転送するようなリンクを設置することは、リンク プログラムに関する Google のガイドラインに違反しています。
(中略)
このようなリンクは自然に生じたものではありません(つまり、企業がリンクと引き換えに無料の商品やサービスの提供を申し出なければ存在しなかったリンクです)。したがって、ブロガーはこうしたリンク全てに対して nofollow 属性を設定してください。企業や協力しているマーケティング会社は、リンクに対して nofollow 属性を使用するようブロガーに働きかけることで、役割を果たすことができます。
引用:
有料リンクはもちろん、ステマを兼ねたリンクビルディングはよくある手法です。
(SEO業者やアフィリエイト業者が(確信犯的に)nofollow属性の説明をちゃんとしないのもよくあることです。)
Googleはリンク売買を禁止しているわけではなく、「広告(PR活動)」としてのリンクは「rel="nofollow"」を入れ、検索エンジン(Google)にその旨を認識させることは認めています。
【有料リンク】広告(PR活動)リンクはしっかり「rel="nofollow"」をつけましょう - 検索サポーター
ガイドライン違反をしている話を持ちかけられても、乗らないに越したことはありません。
それがバレてペナルティを受ける(検索評価を落とされる、場合によっては検索結果に表示されなくなる)のは、レビューを書いたあなたのサイト(ブログ)です。
ちなみにnofollow属性はリンク先にページランクを渡さない、即ち「被リンクの価値を与えない」という意味も含まれています。
バイラルメディアやキュレーションサイトなどが元となった記事への引用リンクをnofollow属性にするのは、元となった記事よりもパクった自分達の記事の方を検索上位にするという目論見も含んでのことなのです。
どういう関係なのかなあ~?
関係を開示する
ユーザーは、スポンサー付きのコンテンツを表示している場合は知らせてほしいと考えています。また、国によっては、スポンサーの開示を義務付けた法律も存在します。開示情報は投稿のどこに表示してもかまいませんが、ユーザーが投稿全体を読まない場合もあるので、上部に配置するのが最も有効です。
引用:
ステマが一般的にも知られるようになってからは、ネイティブ広告記事のタイトルや記事の最初の書き出しには「PR」や「広告」と明記されるようになってきました。
また、記事そのものだけでなく、広告バナーにもラベルをつける(広告と分かるようにする)ようにとも言われていますね。
(Googleもアドセンス表示については、しっかり「広告のラベル表記」を行うようにと明言しています。)
これは「Googleに知らせる」というよりは、「ユーザーに対して知らせる」方法です。
日本はまだステマに対しての法が整備されていない、遅れているために「やったもん勝ち」なところがあります。
【ブログ運営】知らずに違反していませんか? 東京都がネット上の広告などの不当表示に改善指導 - 検索サポーター
しかし、ユーザーにバレてしまえば間違いなくあなたのブログは評判を落としますし、そのような手法で集めたお客様の質は当然低いものになりますので、長い目で見れば収益増加には繋がりません。
アフィリエイトなら得単(特別単価)を切られることにもなるでしょう。
(以前は客の質よりも数で勝負だったPV至上主義の炎上系ブログも、最近はそうもいかずに得単を切られたという話もチラホラと聞きます。)
目立つことと個性は別のもの。勘違いしないように。
魅力的でユニークなコンテンツを作成する
成功しているブログには、ユーザーにまたアクセスしたいと思わせる確かな魅力があります。自分のテーマとする分野で頼れる情報源になったり、他の人が注目していない有益なニッチ情報を紹介したり、独自の専門知識や情報源に基づいて自分だけが作り出せる、他にはないコンテンツを提供しています。
引用:
ブログで収益を上げる。
そのためには「ユーザーにまたアクセスしたいと思わせる確かな魅力」を持つしかありません。
それを叶える方法は「専門的なオリジナルコンテンツを作成すること」です。
情報が溢れかえっている今のネットの世界では、誰もが書けるようなコンテンツを書いて公開しても残念ながら誰も注目してくれません。
(検索評価でも「その他大勢」と一緒に検索下位に埋もれていくでしょう。)
とはいえ、魅力的でユニークな記事を書くこともなかなか出来ないことです。
だからこそテーマを絞り「自分の意見、考察を自分の言葉で語れば」それは立派なオリジナルコンテンツとなりますし、魅力的ではないとしても間違いなくユニークなコンテンツを作成することにはなるのです。
これはレビュー記事に限らず全てのブログ記事においても言えることで、検索エンジン(Google)はオリジナルコンテンツを(ユーザーに価値を与える情報、コンテンツなら猶更)高く評価します。
【SEO】Google社員のアドバイス「SEOでやるべき&やってはいけないこと」 - 検索サポーター
また、テーマを絞ったブログのほうがあなた自身が「専門家」であるというブランディングにもなりますし、SEOの面から言っても雑記で溢れたブログよりもテーマを絞ったブログのほうが、そのテーマに関連する検索においては必然的に評価は高いものになります。
【ブログ運営】SEOも強く、質の高い仕事を得たいなら専門に特化しよう - 検索サポーター
「雑記ブログでも稼げて、SEOも強い(ように見える)」のは、著名人や有名ブロガーなど、ネームバリューやインフルエンサーとの強い繋がり(コネ)がある人だけです。
逆に言えばコンテンツの質で稼いでいるわけではないとも言えるので、その界隈の方が開くサロンや有料記事で語られる「再現性のないこと」をいくら真似ても稼ぐことは出来ません。
(サロンや有料記事は「ファンクラブ(通信)」みたいなものですし、著名人とお近づきになるため、コネを利用させてもらうための代金だと納得して払うのであればそれでもよいのですが。)
【ブログ運営】雑多なブログは稼げないし、SEOも弱いことをもう一度語る - 検索サポーター
加えて言うならば、最初からテーマを絞っているブログのほうがイメージが確立しやすい(説明しやすい)ので、ネームバリューも上がりやすかったりします。
(「○○の専門ブロガー」という肩書きなら、知らない人にも説明しやすいし覚えてもらいやすいですよね。「雑記ブロガー」という肩書きでは、コンテンツやブロガー自身に余程の個性がないと知らない人は印象にすら残りません。)
オンリーワン(オリジナル)を追求しよう!
「守破離」で昇華する
何事も「真似たいです」だけでは「マネタイズ」出来ません。
例え最初は真似たとしても、必ずコンテンツもノウハウもオリジナルにまで昇華する、「守破離」を実践することで収益も増えてきますし、ネームバリューも上がるでしょう。
【追記】
丁度、同タイミングで『海外SEO情報ブログ』に以下のエントリーがアップされていました。
Googleが検索品質評価ガイドラインを更新、E-A-Tの強調と補助コンテンツの削減の2つが特に目を引く変更 | 海外SEO情報ブログ
検索評価を上げるには「専門性」、「権威性」、「信頼性」が大切です 。
「専門性」はもう言わずもがなですし、ユーザーに対して常に真摯に情報を発信していれば「権威性」と「信頼性」は自ずとついてくるでしょう。
また、煽りや炎上系のブログコンテンツは今でこそ「ユーザーに言及させる」という被リンクの力で検索上位に押し上げられていますが、それこそ今回のnofollow属性が浸透すれば、それもかなり少なくなります。
(とはいえ、nofollowのリンクでもユーザーを流入させる、PVを稼がせることに加担してしまうことに変わりはないので、やはりスルーすることが一番です。)
彼らにとっては「騒いでもらう(話題になる)」ことこそがメシのタネですし、そんなブログコンテンツを言及して自分のブログの価値を下げる、「専門性」、「権威性」、「信頼性」を下げるのはもったいないことです。
【ブログ運営】その言及はブログの価値を高めるものですか?スルーすることも大切です - 検索サポーター
ウェブページ/ウェブサイトが持つ専門性と権威性、信頼性 (E-A-T) の量は非常に重要です。メインコンテンツの質と量、ウェブサイトの情報、ウェブサイトの評判はすべてウェブサイトのE-A-T情報を提供します。
引用:
Googleが検索品質評価ガイドラインを更新、E-A-Tの強調と補助コンテンツの削減の2つが特に目を引く変更 | 海外SEO情報ブログ