※ 2015/11/17:コンテンツの質についての説明を追記、修正。
ECサイトだけでなく全てのサイトに言えること
『ECzine』のエントリー「通販で広告以外に参考にしているもの1位は「通販サイトの商品説明」、クチコミを上回る【JADMA調査】|ECzine(イーシージン)」にて、通販広告に対する消費者(全国の10代から60代の男女1,701人を対象)の意識や行動調査を目的に、日本通信販売協会(JADMA)が調査を行い、過去1年以内の通販でのトラブルや商品購入の際に参考にしている情報が何であるかという調査結果が発表されていました。
この1年で通販で経験したトラブルの内訳を見ると、商品の間違いや品質・性能が説明と異なる、汚れ・不良品などの「商品関連」や、商品が届かない、遅延などの「配送関連」の2つで全体の6割以上を占めていました。
この2つの理由、今ではほとんどの方が通信販売を経験していますから多くの方が同意するのではないでしょうか。
実際に商品が手元に届くまで「指定時間通りに送られてくるのか?」「雑に扱われて破損していないか?」と誰もがやきもきした経験があると思います。
(私もよく心配します。配送業者によっては、指定時間を守らない業者もありますしね。)
このように商品のトラブルについて考えることももちろん大事なのですが、今回のエントリーでは、後者の「商品購入の際に参考にしている情報が何であるか」に注目して、コンテンツの充実と伝え方について考察を行いたいと思います。
(これはECサイトに限らず全てのサイトにおいて言えること、参考になることだと私は考えます。)
何が決め手となるか?
購入決定における重要な要素とは?
広告の他に参考にしている情報源は「通販サイトでの商品説明」「購入者のクチコミ」「企業サイトでの商品説明」がトップ3。多くの消費者は詳細な商品情報を広告以外からも収集している。
引用:
通販で広告以外に参考にしているもの1位は「通販サイトの商品説明」、クチコミを上回る【JADMA調査】|ECzine(イーシージン)
「商品説明」と「購入者のクチコミ」は、ECサイトにおける購入を促すための重要な要素だと言えます。
特にクチコミはかなりの要素を締めていると言っても過言ではありません。
例えばAmazonで商品を購入する際にレビュー(クチコミ)を全く観ずに購入を決める人はほとんどいないでしょう。
(購入を決めていたとしても、一応レビューには目を通すという人がほとんどかと。)
食べログやRettyなどグルメサイトに至っては、レビューが全て、評価が全てだという人もいるでしょう。
(むしろ「一定の数値以上の評価のお店でないと行かない」という人が多数ではないでしょうか。)
このようにクチコミは集客においては多大な影響を与える要素だと言えます。
だからこそクチコミはヤラセも横行する、代行する業者も出て来るのです。
(昔のSEO業者と一緒ですね。検索評価において被リンクは今以上に価値があったため、リンク売買を行う業者が沢山現れたわけです。)
そんなクチコミですが、勘違いしてはいけないことがあります。
確かにクチコミは集客や購入においては多大な影響を与えますが、その効果は決して恒久的なものではなく、あなたにとって最適化された結果でもないということです。
結局は中身(コンテンツ)が伴わないとその効果も薄いものになりますし、逆に長い目で見ると中身が伴わない、作られた嘘の情報が溢れているクチコミはマイナスにも働きます。
これは商品や店の評判に限らず、サイトのコンテンツでも(コメント欄を含んで)同じことが言えます。
【SEO】コメントも含めてページ全体のコンテンツが評価されます - 検索サポーター
手段が目的になってない?
典型的な手段の目的化
最近ネット上では「バズらせる」ことを目的にしたコンテンツやノウハウについてよく語られることがありますが、これこそ典型的な手段の目的化といえます。
例えばグルメサイトにて、とあるお店のレビューがベタ褒めばかりが並んでいたとします。
あなたは最初はそのクチコミを信じて実際に食べに行くのですが、正直おいしくなかった場合、やはり二度と行かない、リピーターにはならないと思うでしょう。
しかし、自分がそう判断した後も、そのお店のレビューに新しいベタ褒めばかりが書き込まれ続けた場合、あなたはこう思うはずです。
「自分の味覚が世間とズレている」もしくは「これは正当な評価ではなく恣意的に作られたものだ」と。
もちろん前者の可能性もあるのですが、その場合はもう一度訪れて「やっぱりまずかった」と確認を行うでしょうし、後者だったとしたら「姑息なことしやがって」と憤るでしょう。
後者の場合、最初こそは多くの人を集める、集客は実現するでしょうが、長い目で見るとうまくいくことは絶対にありません。
なぜならば「中身がなくて人気があるように見せかけないと維持できない程度」のものは、遅かれ早かれ衰退するだけだからです。
サイトのコンテンツでも同じことが言えます。
いくらノウハウを駆使してバズらせたとしても、肝心のコンテンツが伴っていなければ「面白くない」「有益な情報が載っていない」ため、次に同じようにバズったとしても、初見ではないユーザーが再度閲覧に来る可能性は低くなります。
(むしろ何度も同じことをやってバズらせると、中身がないため嫌悪感を募らせるユーザーが増えるだけです。場合によっては「スパム行為」だと見なされます。)
「でもフォロワーや読者登録数は確実に増えるよ」という意見もあるでしょう。
では、その多大なフォロワーや読者の中からどのくらいの数、割合のユーザーが実際に何度も閲覧してくれますか?
(本当にファンである、繋がりが深いユーザーはどのくらいいますか?)
フォローや読者登録する側、される側とも返報性のみを狙った「数」としか見ていない、「人気があるように見せかけるための数」には何も意味がありません。
「コンテンツが面白い」「有益な情報である」という前提があるからこそ、ユーザーは自分以外の人に知らせたい、多くの目に触れてもらいたいと思ってSNSでシェアやブックマークを行います。
また、そのサイトの新しい記事を読みたいと思うからこそ読者登録し、リピーターとなるのです。
全然検索されねえ・・・(泣)
中身がないのでSEOも弱い
また、中身(コンテンツ)が伴っていないということは、必然的にSEO(検索)も弱くなります。
そのコンテンツには検索ユーザーが欲しい情報が載っているわけではありませんし、小手先のノウハウで一時的にバズっているだけのコンテンツなので、時間が経てば誰からも見られることがない、需要がないコンテンツになるのは必然だからです。
(バイラルメディアや炎上マーケティングはその典型であり、とにかくバズらせる、話題にすることで何度も瞬間最大風速を起こすことしか維持する方法がないのです。)
もう一度繰り返しますが、「コンテンツが面白い」「有益な情報である」という前提があるからこそ、ユーザーは自分以外の人に知らせたい、多くの目に触れてもらいたいと思ってSNSでシェアやブックマークを行います。
これこそが筋が通った流れであると私は考えています。
ですが、肝心のコンテンツの中身がない、質が伴わないのに小手先のノウハウで人気があるように見せかけていては、いつまでたってもコンテンツのSEOは弱いままです。
また、人気がある体(てい)を維持するために更に小手先のノウハウでクチコミ(SNSのシェア、ブックマークなど)を集め続けるしかないという悪循環に陥ります。
どんなサイトであっても、また、どんな商品説明やお店の紹介であってもコンテンツが充実している、コンテンツの質が良いからこそクチコミが増え、新規ユーザーもリピーターも同時に集めることが出来るのでサイトが発展していきます。
それがサイト運営の本質です。
分かりやすいとスムーズに読めますしね。
難しいことを難しいまま言うやつ、あれ、馬鹿だよね
通販広告に対しては「商品の特長をわかりやすく表しているものがよい」(56.6%)が、「商品の特長が多少わかりにくくても、注意事項が細かく記載されているものがよい」(10.3%)の約6倍と大きく上回った。また、商品購入の際には広告以外の情報もあわせて総合的に購入判断をしている人が83.3%となっている。
引用:
通販で広告以外に参考にしているもの1位は「通販サイトの商品説明」、クチコミを上回る【JADMA調査】|ECzine(イーシージン)
最後にコンテンツの分かりやすさ、伝え方についてです。
せっかく有益な情報を網羅している、充実したコンテンツであっても読者であるユーザーに伝わらなければ何も意味がありません。
極端な例ですが、「分からないから教えて欲しい」という人に「ここに全部書いてあるから」と辞書を渡しても意味がないことと一緒です。
また、程度の差こそあれ「分からない、伝わらないのはあなたに知識と理解力がないから」と受け側の責任にして切り捨てる人もいますが、相手に伝わらないのであればそんなことを言っても何も意味がないことと一緒です。
「だからこそどうすれば伝わるか?」を考えてコンテンツを工夫するからこそ、そのコンテンツは人からも検索エンジンからも「質が良いコンテンツだ」と判断されてSEOに強くなる、バズることすらあるのだと私は確信しています。
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