先ずはKPIを決めましょう
『Web担(Web担当Forum)』のエントリー「コンテンツマーケティング、コストが月額30万円以上は28%、うち67.9%が「成果が出ている」 | はじめてWEBニュース | Web担当者Forum」にて、ディーエムソリューションズが行ったコンテンツマーケティングの最新状況に関する(コンテンツマーケティングの取り組み状況や実感している効果について)調査結果が紹介されていました。
調査結果より、月額30万円以上のコストをかけているのは28%で、うち67.9%が「成果が出ている」と企業の担当者が回答しています。
もちろん月額コストを全くかけていない(すべて自社リソースで実施)、0円という企業も4割を占めていて、月額30万円以上のコストをかけている企業のおよそ7割が「成果が出ている」と回答しています。
逆に月額30万以下(0円含む)の企業の6割以上が「成果が出ていない」とも回答しています。
これは私の勝手な考察なのですが、このデータを見て思ったこととして、恐らく「成果が出ていない」のではなくKPIを明確にしていない、もしくはKPIを決めてはいるが間違っている(目的に即していないKPIを決めてしてしまっている)のではないかと考えます。
※ KPI:key performance indicatorの略で、企業目標の達成度を評価するための主要業績評価指標のこと。
「成果が出ていない」のではなく、「正当な評価が出来ていない」のです。
正当な評価が出来ていないからこそ施策後に最終目的の数字だけを見て、「成果が出ていない」と判断してしまっているのではないかと考えます。
もちろんWEB上での問い合わせや申込みをコンバージョンとする、成果とすることが最終目的であり、それを評価することが正しいことではあるのですが、コンテンツ作成しかり、SEOしかり、いくら反応が早いネットというメディアであっても施策を行った後に成果が即時に出る、判断出来るとは言い難いものです。
(すぐに出る結果、数値はバズってPVが増加する時ぐらいなものです。)
施策の正当な評価を行うためにも、結果に至るまでの過程の数値をKPIとして決めておくことが大切なのです。
そのKPIも色々とあり(例えば特定のページのPV、SNSのシェア数など)、あなたの目的やサイトの状況によって変わってきます。
(一番分かりやすいのは問い合わせ、申込みフォームのページへの流入数でしょうか。目的(成果)に直結しますし、そのページに至るまでの導線を考え、改善することが一番成果に結びつきやすいものだからです。)
あなたの目的に即しているかを見極めてKPIを決めましょう。
【SEO】コンテンツマーケティングに欠かせない外部リンクとSNSのシェアについて - 検索サポーター
また、手順や方法を分析、確立し、再現性を高めるためにも正しいKPIを決めておかないといけません。
逆に結果が出ないときであっても、正しいKPIを決めていればうまくいかない要因を探ることも出来ます。
KPIってそれだけ大事なことです。
なぜお金をかけないと失敗しやすいのか
では、なぜお金をかけるところが成果を出し、お金をかけずに社内リソースでやっているところほど成果が出ない、失敗していると回答するのでしょうか?
それはお金をかけるかけないというよりは、上記のように「KPIを明確にしていない、もしくはKPIを決めてはいるが間違っているために正当な評価が出来ていない」ことが起因していると私は考えます。
また、社内リソースだけで全てを行うと外部の力、助けを求めることがないために施策が間違っていたとしてもそれを正すことが出来ない(間違っていることにも気が付かない)ことが往々にして起こります。
そして結果が出ない原因を「施策が間違っているから」とせずに、「努力不足だから」と当人(担当者)はもちろん、まわりの社員や上司が勘違いをしてしまうことすら起こり得ます。
その勘違いが更に間違った施策や作業に没頭させることになり、最終的にはリソース不足に陥り疲弊してしまうだけ・・・という悪循環に陥ることにもなりかねません。
外注に限らず(もちろん専門家がよいですが)「正確に判断する目」があれば、KPIの設定、成果の正当な評価、施策の間違いに気が付くことが出来る可能性が高くなるため、間違いが起こる前に早期の軌道修正も可能になります。
このように「外注を使う」というのは、ただ作業を行うリソースを増やすというだけでなく、判断ミスのリスクを減らすことにもなるので、しっかりお金をかけるということは成果が出やすいことに繋がると言えるのです。
(オウンドメディアで考えたとき、クラウドソーシングで安い記事を大量にかきあつめても成果が出にくいのは、担当者に判断力がないために「安物買いの銭失い」になっているからとも言えますね。)
お金をかけずに自分一人で全て出来るに越したことはありませんが…
KPI、成果を報告して情報共有する
まずは潜在顧客と顧客をちゃんと理解し、自社のビジネスにおいてどういった段階や役割をコンテンツマーケティングが担えるかを全体のなかでプランし、その役割を果たすコンテンツを真面目に作れば、コストをかけなくても成果は少しずつ出せるはずだ。
そうして少しでも成果を出せば、「これだけの成果を出すのに、これぐらいの原価を使いたい」という要求に経営者も応えてくれるようになるはずだ。
引用:
コンテンツマーケティング、コストが月額30万円以上は28%、うち67.9%が「成果が出ている」 | はじめてWEBニュース | Web担当者Forum
外注に委託するほうがよいことは分かってはいるけれど「経営者がお金を出してくれないので社内リソースでやるしかない」という企業は沢山あります。
これは経営者が「そこにお金をかける必要はない」と判断している、現状で自社のコンテンツにそこまでの価値はないと判断しているからに起因します。
そこでWEB担当者は「経営者がお金を出してでもやりたい」と思えるようにする、そうなるような情報を根拠として提示してみましょう。
その情報の元、根拠となるのがKPIでもあります。
また、KPI(数値)だけでなく「今週は○○というコンテンツをアップし、そこからユーザーがお問い合わせフォームに流れて実際にお問い合わせが○○件ありました」と具体的な成果を報告するのは尚よいでしょう。
報告は経営者に直接メールをしたり、週に一回の全体朝礼で他の社員に情報共有として報告したりと工夫次第で色々とあります。
(ちなみに私は以前に勤めていた会社で自発的に上記のことを行っていました。)
(「社内政治」とも言えるのですが)報告を行うことで、私は実際に外注を使って集客することを許されましたし、検索順位チェックのツール導入や有料のセミナーなど、お金をかける施策を行うことを許されました。
(企業に限らず個人でも「投資する」と考えた場合、何も根拠がない、報告すらもないものには絶対に投資はしませんよね。自分がお金を出してでもやりたいと思えるような根拠を揃えて報告し、そこにリターンが見込めるなら経営者は喜んでお金を出します。)
成果を出すことはとても大事です。
その成果の根拠をしっかりと示すことも大事で、そのためにも正しいKPIを決めるのです。
そして成果が出たのならしっかり報告を行い、更に成果を出していきましょう!