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【コンテンツマーケティング】PVを目的、指標にするならユーザーの質にもこだわるべきである

半数以上がトラフィックを効果指標に

Yahoo! JAPANが1,030人に対して行ったコンテンツマーケティングの実態調査の結果によると、オウンドメディアや広告(ペイドメディア)、ソーシャルメディア(アーンドメディア)など、メディア運営にかけている金額は月額100万円未満が6割以上であり、また、3年以上運営しているのは約3割だったということが『Web担(Web担当者Forum)』のエントリー「「コンテンツマーケティング1,000人実態調査」 他社の予算は? 人員は? 外注は? | Yahoo!マーケティングソリューション | Web担当者Forum」にて報告されていました。

 

他にもコンテンツマーケティングの実施目的は、半数以上が「顧客獲得」目的であることや、活用しているソーシャルメディアは「Facebook」が8割超と圧倒的であったり、コンテンツマーケティングの効果指標を半数以上が「トラフィック」としていることなどが報告されています。

 

(ここでいう「トラフィック」は、「(一定時間内に)転送されるデータ量」という意味としてではなく、「アクセス数(PV)」として捉えられています。)

 

個人的には複数回答とはいえ、コンバージョンよりもPVを重視している(効果指標にしている)割合のほうが高いということにとてもびっくりしました。

 

PVはハッキリとした数値としてあらわれるので、2位の「ブランド認知向上」という言葉よりはあいまいではないことは確かですが、目的が定まらないままにPVを効果指標にしてしまうとPVを集めることが目的になってしまう危険性があります。

 

(まだ「ブランド認知向上のKPI(重要目標達成指標)としてPVが設定される」というのなら理解は出来るのですが。)

 

最近ではSNS上でのシェアやいいねの数をこの効果指標にする方も増えてきていますが、これも目的が決まらないままに効果指標にしてしまうと「バズらせること」が目的になってしまう危険性が高くなります。

 

(バズらせることを目的としていたバイラルメディアが今はもうほとんどが廃れ、残っていないことから分かるように、そんなことを目的にしてもメディアとして生き残っていけないことは明白です。)

 

一方で、多くのメディアが「そもそも効果測定が出来ない」「正当な評価が出来ていない」のでKPIも決めれずに「一番分かり易い」PVやシェア、いいねに走る傾向にあるのだとも感じています。

 

効果指標はあくまで「実施した施策の効果を測るもの」です。

 

参考とするのであれば構いませんが、コンテンツマーケティングにおいて目的にすることは間違いです。

 

そもそも「その施策(コンテンツ)は何を達成する(目的の)ためのものなのか」と考えれば、PVやシェアやいいねを集めるためのものでもないということが分かるでしょう。

 

【コンテンツマーケティング】成果を明確にするためにもKPIを決めて報告しよう - 検索サポーター

 

【コンテンツマーケティング】日本のユーザーは短い記事を多く閲覧したい傾向が強い?目的とKPIを決めよう - 検索サポーター

 

指導している男の写真

あなたのコンテンツの目的は何ですか?

 

同じ1PVでもユーザーの質は全く違う

極端な話をすれば、KPIが決められない(分からない)のであれば一番分かり易いPVやシェア、いいねを目標にしても構いません。

 

しかしPVやシェア、いいねの数を目的にするのであれば「そこから集めるユーザーの質はしっかりこだわるべき」です。

 

自分のサイトを見てもらいたいユーザー(もしくは想定したペルソナ)を集めることにとことんこだわってください。

 

その理由は、同じ1PVでも自分のサイトと他のサイトとは「ユーザーの質、目的は全く違う」のはもちろん、自分のサイト内のコンテンツによっても「ユーザーの質、目的は全く違う」からです。

 

【ブログ運営】同じ1PVでもユーザーの質も目的も違います - 検索サポーター

 


特に個人ブログは「PV至上主義」に捉われてしまっている方がとても多いと感じています。

 

PVを集めることに躍起になって奇を衒ったことを書いてみたり、話題になっていることについて知識が浅いのにいっちょ噛みしてみたり。

 

(本音の目的は「PVを集めた上での広告収入」だったりするのですが。)

 

結果としてPVは多く集まるでしょう。

 

ただし、それで集まったPV、ユーザーの質はあなたの望んだ、集めたかったユーザーであると言えるでしょうか?

 

そして、その集まったユーザーは広告主に紹介する(誘引する)だけのバリューはあるでしょうか?

 

むしろ「そういうユーザーを集めるために作ったコンテンツ」として最適化されているわけですから、このコンテンツは(未必の故意として)炎上や批判を集めることを狙っているのだと、集まったユーザーも判断するでしょう(ネガティブコメントが多い理由を自分で作り出していることに気づくべきです)。

 

【ブログ運営】その言及はブログの価値を高めるものですか?スルーすることも大切です - 検索サポーター

 

 

スマホを見て怒っている男の写真

それ、ユーザーじゃなくて悪意を集めてるだけですよ。

 

コンテンツマーケティング最大の目的

少し話が逸れてしまいました。

 

いくら効果測定として見やすい(分かりやすい)からといって、何事も数だけで判断、評価をしてしまうと失敗してしまいます。

 

例えば、検索流入してきたユーザーとSNSから流入してきたユーザーとは流入元が違うように動機も大きく違います。

 

(一概には言えませんが)前者は調べたい、知りたいことがあるという能動的な動機でしょうし、後者はたまたま自分のタイムラインに表示されて気になったから見てみたという受動的なことが大方の動機でしょう。


どちらも数の上では同じ1PVですが、動機が違うだけでその後のコンバージョン率(商品購入やサービス申込みなど)は大きく変わります。

 


あなたのコンテンツの目的が数を集めることだけが目的でないのであれば、その数を構成する要素であるユーザーをしっかりと分析し、それに見合うためのコンテンツを用意しないといけません。

 

SEOも同じです。

 

検索順位を上げてPVを増やしたいだけで作成されたコンテンツは(ユーザーのことを考えていないので)必然的に中身も薄くなり、検索順位も上がりませんしPVも増えることはないでしょう。

 

【SEO】「とにかくPV数を増やしたい」だけでSEOを行うと必ず失敗します - 検索サポーター

 

自分のコンテンツを見てもらいたいユーザー(もしくは想定したペルソナ)に集まってもらうにはどうすればよいかを考えた上で、それに伴う施策を行う(コンテンツを用意し、情報を発信する)からこそ成果が出ますし、再現性の高いノウハウへと昇華されるのです。

 

それこそがコンテンツマーケティングの最大の目的であると私は考えます。

 

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