ユーザーに見透かされる
『ITmedia オルタナティブ・ブログ』の「社内にWebマーケティングスペシャリストがいるメリット: Internet is like a box of chocolate.:ITmedia オルタナティブ・ブログ」というエントリーに「Webマーケティングインハウス化」が今後は主流になっていくであろうという考察がなされていました。
確かに社内担当者を置くことでコストの削減はもちろん、業務がスムーズに回るなど色々なメリットが多いと言えますが、それはあくまで社内担当者がSEO、SEMはもちろん、自社のWebサイト、商材・・・引いては自社について詳しいかどうかが大いに関わってくるといえます。
外注であっても社内担当者であっても、いい加減に業務、対応を行えばユーザーに見透かされるからです。
餅は餅屋。
専門業務と一般業務の切り分け
元エントリーにある通り、SEOについては以前は外部要因(外部リンク)に因るところが大きかったので以前は外注が主流でしたし、今は内部要因(サイト構成、ユーザビリティ)が重要視されるということもあり、外注の価値を見出せなくなってきています。
ただの「外部(被)リンク屋」なら外注に依頼する意味はほぼありません。
社内の担当者がSEOの知識、トレンドに明るい人であれば尚更です。
しかし、社内の担当者がそうではないのであればSEO専業の外注でなく、コンテンツマーケティングなどディレクション、コンサルティングを行う外注と組むことがよいと考えます。
社内の担当者が詳しい、運用も出来るのであればよいのですが、いきなり全てを任せるのではなく、外注とノウハウを共有、蓄積しながら緩やかにシフトしていくのが最良でしょう。
逆に「企業秘密だから・・・」とノウハウを隠す業者はあまり信用は出来ない業者ともいえます。
(特に外部リンクSEO業者にありがち。リンクを張ったサイトをなかなか教えません。といっても被リンクはウェブマスターツールでだいたいは調べることが出来ますし、スパム的なサイトであればGoogleから警告も来るので察しはつけられます。)
また、SNSはコミュニケーションの側面が強いメディアですので単に告知だけのために運用するのは間違いですし(それではユーザーは押し売りと捉える)、企業アカウントであっても運用している人の個性が見えないアカウントは全く魅力がないと考えます。
SNSに限らずBlogやサイトなど、文章が多少稚拙であっても個性が見える文章のほうが読んでいて断然に面白いですし、そういう文章のほうがユーザーを引き付ける、また、真摯な対応は受ける側も気がつくものです。
(「ああ、この人、ホントに好きなんだな。」って思わせる文章に出会うとこっちも嬉しくなるし、対応次第でその企業、人となりが透けて見えてくるものです。)
手法は色々あれど、それがWebサイト運用のキモであると私は考えます。
更にアクセス解析も必要になってくる
元エントリーには書かれていませんでしたが、Webマーケティングインハウス化にはアクセス解析も必須となると私は考えます。
(もちろんこれも直ぐに社内で運用できなければ、外注とノウハウを共有、蓄積しながら緩やかにシフトしていくのが最良でしょう。)
自社のサイトの人気ページ、流入キーワードなど、アクセス解析がないと分析はもちろん、推測の裏づけも出来ませんからね。
インハウス化でコストカットはあくまで手段であり、目的ではありません。
外注に頼むほうが業務がスムーズに進むこともあるので、自社の現状をしっかり見極めて判断を下しましょう。
(ただ、全てを任せっぱなしというのはマズいので、インハウス化でなくても社内担当者は知っておく、把握してことが必要であるとも思います。)
【追記:関連記事】
SEOを知らないWebディレクターがビジネスをダメにする/Webディレクターズマニュアル中村健太氏インタビュー ++ SEO HACKS公式ブログ
正に記事にある通り、SEOを全く知らずにWebディレクションを行う、社内担当者がそんな状況であるのは駄目でしょう。