ミューラー氏がSEO効果はないことを明言
TwitterやFacebookなど「SNS上での投稿やシェアはSEO効果があるのか?」と、疑問に思っている方は多いのではないでしょうか?
(私も同じ質問を受けることがよくあります。)
「Twitterで沢山呟かれたタイミングで検索順位が上がった」「Facebookでシェアされたタイミングで検索流入が増えた」などという体験談もよく耳にしますし、そういったことが書かれた記事をネット上で見かけることもよくあります。
結論から言うと「SNSには直接的なSEO効果はありません」。
SNSのSEO効果については、先日行われたGoogleのオンラインフォーラムでも質問され、Googleのジョン・ミューラー氏が改めてSEO効果はないと回答したことが『SEO Packブログ』のエントリー「SNSのシェアやツイートはSEO効果あり?/Googleが公式回答」にも書かれています。
質問者:
ソーシャルシグナル(編注:SNSシェア、SNSツイートなど)に、SEO効果はあるのでしょうか?
ミューラー:
直接的なSEO効果はない。
ソーシャルシグナルは、検索順位に直接は影響がない。SNSのほとんどはnofloowをシェアリンクにつけるようになっている。そのため、順位上昇効果は望めない。
SNS投稿が多いと検索順位が上がった、という例を見たことがある、と言う人もいるかもしれないが、それらは元がよかったんだ。SNSシェアがついていたかどうかは関係がないはずだ。
訳:
SNSのシェアやツイートはSEO効果あり?/Googleが公式回答
(※ 言及文内にあるnofloowは、nofollowの間違いです。引用なのであえて原文のままで掲載しています。)
「きっかけ」にはなります。
ただし、「きっかけ」は生み出せると考えます
上記の通り、SNSのほとんどはnofollowをリンクにつけることになっていますので、それだけでは被リンクとして評価されることはありません。
すなわち、いくらSNSで投稿、シェアされようとも検索評価が上がることはありません。
理論上はSNS上でのリンクが0であろうと100であろうと、被リンクの評価はされないというのがミューラー氏の、Googleの回答です。
元々「良質なコンテンツ」なので検索評価も高く、だからこそ多くのユーザーがSNSで投稿、シェアを行うという氏の発言も納得が出来ます。
ただし、私はSNS上での投稿やシェアは「周知する」という意味においては大きな貢献を果たすと考えていますし、そこから「被リンクを得るきっかけ」を大いに生み出すものだと捉えています。
SNSに限らず、サイト(ブログ)でもnofollow属性でリンクを貼ることがあります。
主に有料リンク(広告)や、アフィリエイトリンクがこれに当たります。
この場合、リンク先のページにページランク(ページの評価)を渡しこそはしませんが、「宣伝と集客」という意味と目的はしっかり果たされます。
正にSNSでの投稿、シェアも同じ機能を果たすと言えます。
実際にコンテンツが素晴らしければ、SNS上で更にシェアされますし、その記事を元にして記事を書き、被リンクを貼って言及してくれるサイトやブログも出てくるでしょう。
相関関係と因果関係は違うものであり、今回の質問に対しての答えは「直接的なSEO効果はない」というのが正解です。
しかし私は「良質なコンテンツ」は勝手に被リンクが貼られ(言及され)、勝手にSNSでも拡散されるものだと考えていますし、目指すべきところは正にそこではないかとも考えています。
また、SNSでバズる、話題になることでその言葉(キーワード)自体がネット上に多く表れる(サイテーションされる)ことによりトレンドとして補足され、検索ニーズが(一時的に)増えるという、間接的な影響が発生することもあります。
【SEO】被リンクなしで検索1位を取ることは可能だが「良質なコンテンツ」は勝手に被リンク、拡散されます - 検索サポーター
LINE、Instagram・・・どのSNSを使う?
手段を目的にしない
SNSはユーザーが流入する、PV数の増加のきっかけを与えるという意味では間違いなく大きな価値を持っています。
しかし「SNSでバズらせること」を目的にしてコンテンツを作成、SNSを運用するのは大きな間違いです。
「SEOという手段を目的にしてはいけない」と、当ブログではしつこく言っていますが、SNSも同様です。SNSという手段を目的にしてはいけません。
またSNSシェアをSEO評価ポイントにすると、こうした自動ツイートや自動シェアが「スパム」扱いされる可能性すら出てきてしまいます。ユーザーの役に立つなら自動ツイートや自動シェア自体はむしろ有益であり、スパム扱いはお門違いです。
この見地から筆者は、GoogleにとってSNSはSEO評価ポイントに「しにくい」というのが正直なところなのではないか、と思っています。
引用:
SNSでは自動ツイートや自動シェアのものも多く、botだからといって一概にスパムとは言い難いアカウントも多く存在します。
また、SNSはユーザー同士のコミュニケーションツールとしての側面が強く、むしろそれを目的として使うことが望ましいとされています。
少しでも被リンクを作りだすための手段(SEO効果を出すためのもの)と考えているのなら、先ずはその考えを止めて運用してみましょう。
そういった「商売っ気」満々のアカウントの雰囲気は、意外にユーザーにもバレているものですよ。
ちなみに最近ではLINEを使っている企業アカウントも増えてきています。これに加えて、今後はInstagramも大きく伸びてくるでしょう。
(写真をうまく使ってアピール出来るのならよいでしょうが、SNSはただ「流行っているから」というだけで運用しても絶対にうまくいかないので、安易に手を出して失敗しないように。)
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