伝えたいことは…
著者情報は既に使われていない
Googleはコンテンツの品質評価、すなわち検索評価の対象として「その記事が誰によって書かかれたかという著者情報」は含めていません。
そのことがGary Illyes(ゲイリー・イリーズ)氏とJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏の口から語られたことが『海外SEO情報ブログ』のエントリー「Googleは、誰が記事を書いたのかをコンテンツ品質の評価要素にしているのか? | 海外SEO情報ブログ」にてまとめられていました。
著者情報(オーサーシップ)はもう2年ほど前よりGoogleの検索結果には表示されなくなっています。
しかし、著者の権威性(オーサーランク)については、ある特定の場面では検索評価の要素にしているということがマット・カッツ氏の口から語られていました。
【Google】検索結果の著者名表示の廃止を発表 - 検索サポーター
今回のお二人の発言を言葉通りに受け取れば、今の検索評価では著者情報(オーサーシップ)は評価の対象としていないと捉えられます。
たとえば、僕がこのブログやWeb担の連載コラム、Googleヘルプフォーラム、Twitter、Google+で、SEOに関する有益な情報を絶えず発信していたとします。
投稿する場所は異なりますが同一人物による投稿だとGoogleは認識して、コンテンツの品質を評価するときに”僕”という個人を評価の要素にするかどうかを知りたかったのです。
つまり、ヘルプフォーラムの投稿やTwitterの投稿が、このブログの評価にも影響するかどうかです。ジョンの短い答えから判断すると、影響はしないということでしょうかね。
引用:
Google検索を使っているユーザーは誰が書いたか(著者名)まで気にしていない、(著者名は検索ユーザーには必要な情報ではない)と判断したからこそ、Googleは検索結果から著者情報を消したのでしょう。
また、Googleは「検索結果は中身(コンテンツ)を重要視して判断している」と自負しているからこそ著者情報を消したとも考えられます。
著者情報はいらない(見られていなかった)ようです。
サイトの権威性は関係しているのか?
ただし、著者の権威性(オーサーランク)は今でも少なからず検索評価の要素として残っている、SEOに大きな影響を与えていると私は考えています。
いや、著者の権威性よりは「サイト(ブログ)の権威性」のほうが正確な言葉かもしれません。
なぜなら被リンクも無差別的に数ばかりを集めるよりも、権威のあるサイト、コンテンツの関連性が高いサイトから一つでも被リンクが貼られるだけでコンテンツの検索評価が大きく上がるからです。
SNSでも権威性について考えてみます。
SNSはアカウントこそが評価の対象になるものです。
「この人(アカウント)が発信する情報だからこそ知りたい」というのがSNSで閲覧れる、フォローされる最大の要因だと言えますし、同じ事象を同じ言葉使いで言ったとしても、専門のアカウントが言うのと全くの素人アカウントが言うのとでは信憑性も説得力も大きく違ってきます。
全く同じことがサイトでも言えるのではないでしょうか?
例えば報道機関が運営するサイトと個人が運営するサイトが同じニュースを全く同じ文言で伝えても、明らかに前者のほうが信憑性も説得力もあります。
しかし、基本はそうだとしても例外もあり、それこそが次の節のコピーコンテンツ問題にも少なからず関係していると私は考えています。
【検索】SNSは「誰が言ったか」、検索エンジンは「何を言ったか」が重視されます - 検索サポーター
どっちがオリジナルかな?
オリジナルのコンテンツも判断出来る?
どの人がどの記事を書いているかをわかっているということでもない。
しかしウェブの複数の場所で同じ記事をもし発見したなら、どこで初めに投稿されたのかを上手に判断できる。
その点を考慮して、オリジナルのコンテンツが出てくるように実際に試みている。そしてそれは、どのようにページを検索で表示するべきかや特定のクエリに対して個々のページがどのくらい関連性があるかを考えるときに考慮に入れていることでもある。
「これは特定の記事のコピーか?それともその人やそのサイトによって書かれたオリジナルなのか?」を私たちは考慮する。
訳:
今回の著者情報の発言と同時に、ジョン・ミューラー氏は同じコンテンツが複数の場所に存在する場合、Googleはどれがオリジナルか、どれがコピーなのかは上手に判断できているとも語っています。
(オリジナルのコンテンツの評価を高めている、コピーコンテンツは評価を下げているということでしょう。)
「そんなことない、コピーのほうが上位表示している」という反論もあるかもしれませんが、ここでは深入りしません。
引用:
私がそう考えたように同じことを考えた、実際にこれを経験しているという人もいるのではないでしょうか。
(タイトルで検索すると丸パクリしたコンテンツのほうが自分のコンテンツよりも検索上位に来ているということを・・・)
Googleは過去にまとめと称したコピーサイトの評価を下げ、著作権侵害を犯したサイトの評価も下げるアップデートを何度も行っていますが、残念ながらイタチごっことなってしまっています。
【Google】まとめサイトの検索順位下落は本当だった!クオリティアップデートで下落対象に - 検索サポーター
【Google】著作権侵害サイトの評価を下げるパイレーツアップデート2を実施 - 検索サポーター
また、DMCAを悪用する輩によって、著作権を保持している、オリジナルのコンテンツのほうがインデックスから削除されてしまうということも実際に起こってしまっています。
検索結果でもコピーコンテンツのほうがオリジナルよりも先にインデックスされてしまったことでタイトルで検索しても、コピーのほうがオリジナルよりも検索結果の上位に表示されているということを私は何度も見てきました。
この問題について、ゲイリー・イリーズ氏はオリジナルであることがわかっていたとしてもオリジナル側のサイトが品質的な問題を抱えているために、コピーコンテンツよりも評価が下がってしまっているのだと説明したことがありました。
【SEO】「コピーサイトに負けるのは、あなたのサイトの品質に問題があるから」とGoogleが言うのなら - 検索サポーター
たしかにそういうケースがあるのかもしれませんが、だからといってすんなりとは受け入れられない、理解はできても納得はできない返答です。
それこそ前節のようにサイトの権威で負けていて、かつコピーされたコンテンツが先にインデックスされてしまったら、検索評価を覆すのはかなり至難であると思われます。
コピーコンテンツには悩まされますね・・・
少しでも被害を受けないようするには
コピーコンテンツよりも検索上位に来る、少しでも被害を受けないようにするには、Fetch as Googleなどを駆使してコピーコンテンツよりも先にGoogleにインデックスをさせておきたいところです。
(ただし、Fetch as Googleはリクエスト送信をするだけのものであり、登録したからといって即座にインデックスされるものではありません。それでもやらないよりはやったほうがよいと言えます。)
【SEO】「Fetch as Google」はすぐにインデックスするものではなく、リクエスト送信をするだけのものです - 検索サポーター
もしあなたの管理するサイト、ブログがRSS配信のタイミングをコントロールできるのであれば、インデックスされたことを確認した後にRSS配信を行うというのも一つの方法です。
(コピーコンテンツはRSS配信のタイミングで(その情報を受け取って)コピーするbotであることが多いからです。)
オリジナルコンテンツを作成し、サイト全体の質を高めることはとても大切です。
しかし、コピー被害はもちろん、それ以外のこと(ハッキングやネガティブSEOなど)を含めて被害を被ることは極力避けたいですし、運用の面でカバーできる(回避できる)ことがあればやるに越したことはありません。
少しでも被害を受けないように考える、工夫することもサイトの権威を高め、SEOにも強くなることに繋がると私は考えています。