コンバージョンが1位じゃない・・・だと・・・
『Web担(Web担当者Forum)』のエントリー「BtoCコンテンツマーケティングの活用目的トップはSEO、Ginzametricsが国内マーケッター100人調査 | Web担当者Forum」を読みました。
このエントリーを読んで、私はとても違和感を感じました。
そこで情報共有、及び、私なりの考察をまとめてみたいと思います。
コンテンツマーケティングの活用目的の第1位は「SEO(自然検索の流入増)」(58%)が過半数を超え、2位以下は、「Webトラフィック獲得」(46%)、「コンバージョン」(45%)と続く。米国では、SEOとコンテンツマーケティングがほぼ同じ意味合いで使用されているといわれており、日本でも同じ文脈でとらえられていると推察される。KPIの上位3項目は、第1位「Webトラフィック」(60%)、第2位「コンバージョン」(39%)、第3位「SEO順位」(33%)と、2014年調査と同様の結果だった。
引用:
BtoCコンテンツマーケティングの活用目的トップはSEO、Ginzametricsが国内マーケッター100人調査 | Web担当者Forum
確かに今は「コンテンツマーケティング」というと「コンテンツSEO」を含めて語られることが多く、「SEO」の意味合いも以前のようにテクニカルな手法だけのことを言うのではなく、概念そのものを含めて語られるようになって来ています。
ただ「コンテンツマーケティングの目的がSEO」というのには、私はとても違和感を感じます。
当ブログでも以前にエントリーしたように、私は「SEOは手段であって目的ではない」と考えているからです。
【SEO】SEOは手段であって目的ではありません - 検索サポーター
また、2位の「Webトラフィック獲得」にも違和感を感じます。
これも以前にエントリーしたように「SEOでアクセスを集めた後、どうするのか」が本当の目的となるべきことなのに、「とにかく人を集めたい」というのは本末転倒だと考えるからです。
【ブログ運営】SEOでアクセスを集めた後、どうするの? - 検索サポーター
そもそも人を集める理由は、集めた人にアクション(コンバージョン)をしてもらいたいから(例えば商品の購入や、サービスの申し込み、会員登録など)であり、また、人を集める方法、手助けとしてSEOを行うのであり、「SEO」と「WEBトラフィック」が目的というのは間違っていると言わざるを得ません。
(・・・まあ、WEBに疎い上司に「PVが増えました!」「○○というワードで検索順位が上がりました!」とさえ報告しておけば上司も機嫌を損なわない、問題視しないので、それに適応してしまった結果であるとも言えそうですよね。でもそれじゃあ意味がないですが。)
もっと報告すべきこと、ありませんか?
トラフィックを集めることが目的でいい場合
ここでは「SEO」や「Webトラフィック獲得」が目的となる場合を考えてみます。
「SEO」や「Webトラフィック獲得」が目的、即ち人を集めるだけでいいという場合はどういうものがあるでしょうか。
これはサイトやアカウントのオーソリティを上げる、「ブランディング」や「権威付け」がそれに当たるでしょう。
ですが「ブランディング」や「権威付け」も、その次の段階である「コンバージョン」を見越しているからこそやるものだと私は思います。
(ただ「有名になりたい」とか「承認欲求を満たしたい」だけというのもあるでしょうが、それは今回のBtoCコンテンツマーケティングの範疇、対象ではないです。)
また、表示されるだけで報酬が発生する広告「インプレッション保証型広告」を導入しているサイトであれば、トラフィックを集めるだけでもいいですね。
(まとめサイトやバイラルメディアがよく使っている広告手法です。)
だから躍起になって(時には釣りや炎上を狙った)アクセスを集めているとも言えるのですが・・・
それでもSEOを目的にしないほうがよいでしょう
SEOを推進する立場の私が言うのもらしからぬことですが、SEOを目的にしてしまうと小手先のテクニックに走ってしまいがちになり、肝心の「コンテンツの中身がない」なんてことにもなります。
大切なのはそのコンテンツを実際に読むユーザーから評価をいただけることであり、質のいいコンテンツを提供することです。
そして、何のためにSEOを行うのか、何のためにトラフィックを集めるのかということをしっかり考えてみてください。