目次
- 「利用者目線で」「ユーザーニーズに合わせて」考えていますか?
- ユーザーは情報が関心から遠いと感じることがある
- 検索ユーザーは順位よりもタイトルと要約文(description)を重視する
- コンテンツSEOの勘所
「利用者目線で」「ユーザーニーズに合わせて」考えていますか?
コンテンツマーケティング、特にインバウンドマーケティング*1では、「利用者目線で」「ユーザーニーズに合わせる」ようにコンテンツを作成することが求められますし、それこそを重視をしているという企業サイトやオウンドメディアは多いでしょう。
いや、企業だけでなく多くの人に見てもらうことを強く意識している一般ブロガーも、これを重視してブログを運営しているでしょう。
しかし、実際は提供側(運営側)と受け側(ユーザー)の認識にはかなり大きな「ズレ」が存在しているようだと『株式会社エムハンド』の「インバウンドブログ」のエントリー「データでチェック!あなたのサイトは、ユーザーの意識と離れていないか!? | インバウンドサイトを作るときに知っておきたいこと | インバウンドサイトのエムハンド」にて、「ユーザーは企業サイトをどう見ているか?何を重視しているのか?」ということをデータと共に紹介しています。
その中でも特に「企業のWEBサイトの情報が関心から遠いこと」と「検索結果では表示順位よりもタイトル内容が重視されている」ことは、ほぼ全てのサイト(ブログ)に当てはまることですし、これこそがコンテンツマーケティング、コンテンツSEOの勘所だと私も感じていますので、私の雑感と共に情報を共有いたします。
知りたいこと、書いていないよな…
ユーザーは情報が関心から遠いと感じることがある
企業のWEBサイトの情報が、「関心から遠い」と回答した消費者は、なんと8割以上。しかも、「(情報は関心から遠いと感じることが)よくある」という回答だけで34.6%もあるという、かなり深刻な結果になっています。
データでチェック!あなたのサイトは、ユーザーの意識と離れていないか!? | インバウンドサイトを作るときに知っておきたいこと | インバウンドサイトのエムハンド
企業側の都合だけで作られたコンテンツ、いわゆる販促優先のコンテンツを目にすることってよくありますよね。
そして、そういったコンテンツを目にして「知りたかったことはそういうことではない」という気持ちになる人は私を含めとても多いと思います。
特に企業側の目的、コンバージョンは商品の購入だったり、サービスの申し込みでしょうから、「ユーザーが理解、納得するコンテンツ」を用意しないといけません。
ユーザーは理解、納得するからこそ最終的にはコンバージョンに至るからです。
ですが、どのページを見ても「自己紹介コンテンツ」ばかり「自分勝手なアピール文」ばかりだと、やはりユーザーからは敬遠されてしまいますし、目的も果たすことが出来ません。
人間関係においても自己主張が強すぎる人、言いたいことだけ言う人は「目立ちこそはすれど好まれない」ことと一緒です。
(特にネットの世界では目立つことでPVだけは稼げてしまうので、これが勘違いを助長しているとも考えられます。)
また、KPI(重要目標達成指標)をPVにしてしまうと(特に企業サイトは)サイト運営を失敗します。
(まだ「ブランド認知向上のKPIとしてPVを設定している」というのなら理解は出来るのですが。)
KPIは、例えば「お問い合わせページに進んだユーザー数」など、「ユーザーがサイト内で意思を持って行動した数」を設定することが望ましいです。
更に付け加えるならば、「多くの人に受け入れてもらえるように」と、平均的なコンテンツを作ることは、逆に失敗することがあります。
その理由はサイト、コンテンツに個性がなく面白くないからというよりも「誰に読んで欲しいか」が明確ではないからです。
【ブログ運営】「平均的なコンテンツ」が多くの人を集められない理由 - 検索サポーター
本当の目的は何なのか、そしてあなたが集めたいユーザーが求めているものは何なのかをしっかり考え、それに見合うコンテンツを作成し、KPIを高める努力をしましょう。
【コンテンツマーケティング】日本のユーザーは短い記事を多く閲覧したい傾向が強い?目的とKPIを決めよう - 検索サポーター
要約文を改善しよう!
検索ユーザーは順位よりもタイトルと要約文(description)を重視する
ユーザーは、検索結果に表示された「サイトのタイトル」や「要約文」を、訪問先を選ぶための決定材料にしています。もちろん、そのことはご存知だと思いますが、意外なのは、それが検索結果順位よりも遥かに重視されているということです。
検索結果の上位に表示されているかどうかを気にする人が14%なのに対し、サイトのタイトルがニーズに合ってそうかどうかで決める人は45%と半分近くにも上ります。これは意外に感じる人も多い数字ではないでしょうか?
データでチェック!あなたのサイトは、ユーザーの意識と離れていないか!? | インバウンドサイトを作るときに知っておきたいこと | インバウンドサイトのエムハンド
SEO対策と言うとどうしても検索順位こそが成果だと考えますし、それこそがSEOだと考えている方も多いでしょう。
確かに検索順位が上位であればあるほど検索ユーザーが流入する可能性は高まります。
しかし、データが示すように(自分を含めた)多くの検索ユーザーは「検索結果に表示されたタイトルと要約文(description)で、そのページを閲覧するかどうかを判断します。
例えば何か知りたいことがあって検索エンジンを使って検索したとして、検索結果の1位に明らかに自分の知りたい情報が書かれていないであろうことが分かるサイト(2ちゃんまとめサイトなど)が表示されても、ほぼクリックはしないでしょう。
また、例えクリックして閲覧したとしても知りたい情報がなければ即離脱して、そのページよりも下位のサイトから自分のニーズに合うページを探し始めるでしょう。
結局、ユーザーの満足度の低いページはそこから先の目的の達成率を下げることになりますし、その前段階でユーザーの流入の判断を促すのは、やはりタイトルと要約文なのです。
また、タイトルはSEO(検索評価)に影響を与えますが、要約文は影響を与えません。
しかし、データが示すように検索ユーザーは間違いなくタイトルだけでなく要約文を含めてそのページの内容を判断します。
要約文は何も設定していなくても、検索が行われたときに検索エンジンが適切だと思うコンテンツの一部分(文章)を自動で抜粋して表示してくれますが、検索エンジンも完璧ではなく、見当違いの文章をピックアップすることもあります。
(たまに変な文章を表示していること、ありますよね。)
検索順位が変わらなくても、要約文を改善することで(特に上位表示されているページの要約文がひどけれはひどいほど)クリック率(流入率)は大幅に上昇します。
(私もこの改善を繰り返すことで、検索流入を地味に増やし続けています。)
【SEO】タイトルとメタディスクリプションから検索流入を増やす「SEOの基本」 - 検索サポーター
ユーザーの意識、ニーズを汲み取ることがコンテンツSEOの勘所
コンテンツSEOの勘所
SEOは「Search Engine Optimization」の略で、意味は「検索エンジン最適化」ですが、実は検索エンジンのアルゴリズムよりも検索エンジンを使う「人」に向けて最適化するほうが目的に、結果に繋がりやすくなります。
なぜならばあくまで検索エンジンは「検索エンジンを使ってユーザーのニーズを満たす(求めている情報を得る)ためのツール」であるからです。
ただPVを増やしたいだけ、それが目的なら小手先のSEO対策でも構いませんし、コンテンツ内容も拘る必要はないでしょうが、集めるユーザーについてもしっかりとしたユーザーを集めたいのであれば、それに伴うコンテンツを用意して然るべきです。
「潜在意識を含め検索ユーザーのニーズに応えられるコンテンツだからこそ検索エンジンでの評価も向上する」というGoogleの目指しているところ、それこそが検索エンジン(SEO)の原理原則だと理解すればコンテンツの質も、集まるユーザーの質も高まっていくと私は考えています。
【SEO】「とにかくPV数を増やしたい」だけでSEOを行うと必ず失敗します - 検索サポーター
*1:有益な情報を提供する企業を検索を通して自然と見つけ出してもらい商品やサービスの購入に繋げていくという、ユーザー主導型のマーケティング手法