「コンテンツが面白い」「有益な情報である」という前提があってこそ
『Web担(Web担当者Forum)』のエントリー「グーグル社員が語った最新SEO 9つのポイント | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum」のテーマ「SEOで成功するための黄金の法則」に、Googleの社員でもあるアヴィナッシュ・カウシィク氏が、ソーシャルメディアで成功するための格言を残し、同じくGoogleのジョン・ミューラー氏も、その格言がWebサイトでも当てはまることだと発言したことが書かれていました。
楽しませ、情報を与え、役に立つことを提供する
グーグルのジョン・ミューラー氏はこの格言に対して次のようにコメントしている。
この指針はウェブサイトにも当てはまる
引用:
このSEOの黄金の法則、私を含めWEBに携わる人のほぼ全てが既に理解、納得していることであり、何をいまさらと思うのではないでしょうか。
ソーシャルメディアであろうがSEOであろうが、「利用者にとって興味深いこと、有益な価値を提供すること」こそがコンテンツの本質であることに変わりはありません。
しかし、ソーシャルメディアに関してはそれが必ずしも当てはまらず、方法論ばかりが先走っていることがあると私は感じています。
それは以前に当ブログでも書いたように、コンテンツの中身での勝負するではなく「バズらせる」ことありきのコンテンツ(ソーシャル上での振る舞いを含む)を量産する「手段が目的」になってしまっているサイト(ブログ)がソーシャルメディア上では溢れてしまっていると感じるからです。
そもそも「コンテンツが面白い」「有益な情報である」という前提があってこそ、ユーザーは自分以外の人にも知らせたい教えたい、多くの人の目に触れてもらいたいと考えてシェアやブックマークを行います。
ですが、その前提を無視してもソーシャルメディアでは「数の論理」によってある程度はバズらせる(良いコンテンツだと錯覚させる)ことは可能なため、手っ取り早くPVを稼ぐための「手段を目的にしている」人やサイトが多く現れてしまったと感じています。
バイラルメディアと同じことを個人でもやっていると言えるのです。
(SEO、検索エンジンではいくら恣意的に被リンクを集めたとしても、元のコンテンツの質が低ければ検索上位に来ることはあまりないですし、場合によってはスパムだと判定されペナルティを受けるのですが・・・)
【ブログ運営】クチコミを集めるよりも先にコンテンツを充実させて伝える工夫をしよう - 検索サポーター
ソーシャルでは必ず当てはまるとは限りません。
小手先のノウハウに固執してしまうと
手段を目的にしてしまい、(ソーシャルに限らずSEOでも)小手先のノウハウに固執してしまうと肝心のコンテンツの質を上げなくても、ある程度のPVは集めることは出来てしまうことは事実です。
ですが、これは長い目で見るとマイナスでしかありません。
特にソーシャルだとコンテンツの質に関わらず(例えコンテンツの質が悪くても)、内輪や一部のファンは無条件にチヤホヤしてくれます。
そこに甘んじてしまうと内輪ウケを狙ったコンテンツばかりを作りかねませんし、それではいつまでたってもコンテンツの質が上がることもありません。
また、そのコンテンツは小手先のノウハウにて一時的にバズっているだけだとも言えるので、(検索需要すらもないコンテンツほど)時間が経てば誰からも見られることもないコンテンツを増やすことになるだけです。
もちろんそのような内輪向けコンテンツばかりのサイトはSEOが弱くなります。
(あえて好意的に言って「(内輪に)ターゲットを絞ったコンテンツ」と言えば聞こえはいいですが、それは発展性を自ら閉ざしていることと同義でもあります。)
むしろ小手先のノウハウだけでバズらせていると、中身がないコンテンツを内輪以外のユーザーに向けて拡散していることにもなってしまうので(結果的にPVは増えるでしょうが)、嫌悪感を募らせるユーザー、アンチユーザーも自ら増やしていることにもなります。
ソーシャルメディアでは多くのユーザーが「コンテンツが面白い」「有益な情報である」からバズっている、前提が満たされていると判断をしますし、その前提があるからこそ閲覧もシェアも行います。
ですが、それに当てはまらないコンテンツが拡散されていれば、公平に見ているユーザーほど「騙された」というマイナスの気持ちを大きくし、あなたのサイトを嫌うことになるでしょう。
特にソーシャルメディアは多くのユーザーがシェア出来るような仕組みの元にあるので、そのようなコンテンツをシェアするユーザーを無視したり非表示設定にしていたとしても、その他のユーザーのシェアによって「見たくなくても見せつけられる」という状況にもなり、それが更に嫌悪感を増すきっかけにもなってしまいます。
無条件でチヤホヤしているユーザーも(類は友を呼ぶで)「同類」とみなされることにもなるかも知れません。
ユーザーやソーシャルメディアの運営側によってはそれを「スパム行為」とみなすこともあるでしょう。
(いつか「(内輪ウケだけの)王様は裸だ!」と言われる日も来るのではないでしょうか。)
「SEOで成功するための黄金の法則」を叶えるために
「手段が目的」にならないように
「コンテンツが面白い」「有益な情報である」という前提を満たすからこそ「SEOで成功するための黄金の法則」となります。
また、この前提を満たすからこそSEOに強くなるだけでなく、ソーシャルメディアでも多くの人に受け入れられ、「他の人に紹介したい」という本当の意味でのシェアも行われるため「黄金の法則」となるのです。
とにもかくにも先ずはコンテンツの質を上げることです。
そして次に集客方法(SEO、ソーシャルでの拡散など)を行う。
それこそが正しい順序です。
この順序を間違え、ノウハウばかりに固執てしまうと「手段が目的」となってしまいますので注意してください。
SEOの黄金の法則を叶えるということは、結局は既に理解、納得されている「本質であるコンテンツが大事である」という原則に尽きるということでもあるのです。