※ 2016/2/21:Googleの検索事業を統括していたAmit Singhal氏が退職し、後任は人工知能事業の責任者であるJohn Giannandrea氏の就任が決定しました。この人事によって検索アルゴリズムのRankBrainが更に強化されることになると私は考えています。
Google検索にRankBrainが導入済みです
米Googleのシニア・サーチ・サイエンティストのGreg Corrado(グレッグ・コラード)氏がBloombergによるインタビューの中で、検索ユーザーの検索意図を的確に判断する技術の1つとしてAI(人工知能)を用いた「RankBrain(ランクブレイン)」というアルゴリズムを数か月前からGoogle検索に導入していたことを明らかにしました。
今日の早朝からSEO界隈はこの話題でもちきりであり、既に多くのエントリーがアップされていますのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
RankBrainは、AI(人工知能)によって自ら、学習して変化していくアルゴリズムです。
すなわち、既存のアルゴリズムとは違い自らアップデート(進化)するアルゴリズムであります。
その都度で自ら進化するのですから、次第に検索精度が高まっていくことになります。
また、言語やクエリを解釈する能力にも優れていて、曖昧なクエリに対して検索したユーザーの意図を判断し、的確に処理をしていくとのことです。
RankBrain(ランクブレイン)ってどんなアルゴリズム?
既に日本でも導入済みです
RankBrainは数か月前からすでに全世界のGoogle検索に導入されており、もちろん日本でも導入されています。
(検索ユーザーの検索意図を的確に判断する技術が使われているのですから、得意とするところであることが理解できますね。)
また、今までに検索されたことのないキーワード、特に口語での検索クエリとなると、モバイル検索が多くなることが予想されますし、これは音声検索(ハミングバード)とも大きく絡んでくるとも考えられます。
気になるRankBrainの位置づけ、価値ですが、Googleは数百あると言われるアルゴリズムによって検索評価をしており、RankBrainはそのなかでも3番目に重要なアルゴリズムとして位置づけられているとのことです。
とはいえ、コラード氏の発言からはRankBrainは検索順位に影響を与えるアルゴリズムというよりは、むしろ検索クエリを正確に解釈する技術、処理を行うための技術であって、検索評価を行う前の処理であると言っているようにも解釈出来ます。
(ここら辺は英語のニュアンス、読解の問題でもあるので、完全に正確な解釈と言えないところがもどかしいところです・・・)
いずれにしても、RankBrainは検索精度を高める技術としてはかなり重要な位置づけであり、これからはユーザーが求める(望んでいる)検索結果にどんどん近づく、最適化されていくことには間違いなさそうです。
むしろチャンスです!
対応はどうすればよいか
では、RankBrainに対して肝心の私達サイト管理者はどのような対応をすればよいでしょうか?
それは今まで通り「検索ユーザーが求めるコンテンツ」「ユーザービリティのよいサイト(コンテンツ)」を作成し、提供することです。
そもそもGoogleは検索ユーザーに有益なコンテンツを提供するサイト、コンテンツを検索結果の上位に表示させ、検索の精度を上げることを常に目指しています。
RankBrainの導入は、これを実現するためのものであります。
むしろRankBrainの導入によって、今まで質を求めてコンテンツを作成していたのなら、良い結果となって検索結果に表れる(上位表示される)ことは間違いないでしょう。
検索エンジンは今後も進化を繰り返し、Googleや検索ユーザーが描く「あるべき姿」にどんどん近づいていきます。
これからは小手先のSEO手法は更に通用しなくなります。
逆にこれをチャンスと捉え、今まで以上にコンテンツの質を上げていきましょう!
それこそが今一番望ましく、かつ、正しいSEO対策なのです。
デマに踊らされないように。
「SEOオワタ」?
むしろ僕が注目しているのは、“RankBrain完全対応”を謳うコンテンツサービスや被リンクサービスをどこのSEO業者が始めるのかと、「GoogleがRankBrainを導入! SEOはオワタ」系のバズ狙いの記事を誰が書くかですかね。
引用:
AIベースの新アルゴリズム“RankBrain”をGoogleが導入済み、SEOはどう対応すべきか? | 海外SEO情報ブログ
あるあるですね。
検索アルゴリズムの更新のニュースが報じられる度に、胡散臭いSEO業者やSEO嫌いの人が不安を煽り、扇動をするための記事をアップしたり、バズ狙いでいい加減な記事を書くブロガーがいますが、踊らされないようにしましょう。
(さすがに今回はまだ煽り記事はエントリーされていない、バズっていないようですが・・・)
今、このタイミングで煽り記事をエントリーしたら、SEO界隈のお歴々の方々から総ツッコミを食らうのを分かっているから、ほとぼりが冷めたタイミングでアップしてくるかな。
※ 参考
AIベースの新アルゴリズム“RankBrain”をGoogleが導入済み、SEOはどう対応すべきか? | 海外SEO情報ブログ
RankBrain(ランク・ブレイン)。人工知能は、既に、Googleの検索結果を処理している。 | SEO Japan
米Google、人工知能(AI)「RankBrain」を導入していることを明らかに ::SEM R (#SEMR)
【追記】
現在のGoogleの検索事業を統括していたAmit Singhal氏が退職し、後任には人工知能事業の責任者であるJohn Giannandrea氏の就任が決定しました。
この人事によって、人工知能の技術でもある検索アルゴリズムのRankBrainが更に強化されることになると私は考えています。
【SEO】Google検索事業の後任はAI(人工知能)分野の責任者に。RankBrainが強化されるか - 検索サポーター