KPIとしての外部リンク、シェア
『コンテンツマーケティング研究所』のエントリー「100万本の記事を調査して分かった、シェア数とリンク獲得数の関係とは? | 国内外ニュース | コンテンツマーケティング研究所 by バリュードライブ」に、100万本以上の記事を対象に、シェア数と外部リンクの獲得数について、BuzzSumoとMozが調査した結果が報告されていました。
主な調査対象であるオウンドメディアにて、コンテンツマーケティングを始める企業、法人はここ数年でかなり増えました。
ただ、目的を決めずに始めた、KPIを決めずにとりあえず始めてみたというオウンドメディアも多くあり、「何を目指しているのか」「何が言いたいのか」「何をユーザーに求めているのか」全く分からない、コンテンツに一貫性のないオウンドメディアもたくさん存在します。
※ KPI:key performance indicatorの略で、企業目標の達成度を評価するための主要業績評価指標のこと。
個人ブログのように私的なメディアであれば特に目的も指標も設定しなくてもよいのですが、オウンドメディアのように企業、法人が運営するメディアとなるとそうはいきません。
オウンドメディアの主な目的、指標と言うと、コンバージョンやPV(トラフィック)を設定することが一般的ですが、間接的な指標でもある外部リンクやSNSでのシェアをKPIに設定することもあります。
そんな外部リンク、シェアについて調べたデータを共有すると共に、私の雑感をまとめてみます。
外部リンク、シェアされるコンテンツとは?
多くのコンテンツは外部リンク、シェアされない
結果は、次のようなものでした。
半数のコンテンツでいいね数が2個以下、同じく半数のコンテンツでシェア数が1以下、75%は外部リンク獲得数が0個
ランダムに抽出した10万本の記事の多くが、外部リンクといいね数ともに低い数値であることが分かりました。
バズる記事があるので、平均値で見るとは上振れしますが、中央値を見ると、ほとんどの記事が「シェアされていない」ことが分かりますね。
引用:
100万本の記事を調査して分かった、シェア数とリンク獲得数の関係とは? | 国内外ニュース | コンテンツマーケティング研究所 by バリュードライブ
読者やファン、リピーターが多いメディアは新しいエントリーを行えば一定数のユーザーは閲覧してくれますし、よいコンテンツだと評価すれば外部リンク、シェアも行ってくれます。
オウンドメディアに限らずよいコンテンツを提供することはもちろんですが、読者やファン、リピーターをいかに増やすかも考えないといけません。
また、シェアされていたとしても、必ずしも外部リンクされるというわけではありません。
どちらも拡散するという意味では同じだとも言えますが、SNSでのシェアよりも外部リンクを貼るという作業、行為はシェアよりもユーザーは面倒であるからです。
(SNSのシェアはソーシャルボタンで気軽に出来るからこそ、外部リンクの重みが増すとも言えますね。)
でも、スパムはダメ!
外部リンクはSEOで評価される
逆に、それだけ面倒なことである外部リンクは、想定しているターゲット、ユーザーに刺さったかどうかを判断するには良い指標です。
(リンクを貼ってくれたコンテンツ、サイトからユーザー像をある程度は想定できますしね。)
シェア、外部リンクを指標に設定していたとしても、本質は「よいコンテンツを提供すること」です。
私自身、こうして元エントリーを外部リンクで紹介しているのは、元エントリーがよいコンテンツだと評価したからとも言えます。
このようにして貼られた外部リンクのあるコンテンツはSEOでも評価されます。
ユーザーが「よいコンテンツだ」と判断したからこそ、検索エンジンも「よいコンテンツだ」と判定するからです。
(とはいえ、外部リンクは以前よりもかなり価値は下がりましたし、スパム的に貼った外部リンクは普通にペナルティ対象にとなりますよ。)
シェアも外部リンクも決して「数を増やすこと」だと勘違いしないようにしましょう。
それは手段が目的になってしまっている典型です。
例えば、Twitterのフォロワー数の増やし方とか、ブログの読者の増やし方ノウハウの記事のほとんどが本質を見誤っている、中身がないものばかりなのは「数増やしのゲーム」と勘違いしているからです。
そんな考えだからこそ数が増えないし、それを口にしてしまったらあなたの大切なフォロワーや読者のことを「ただの数としてしか見ていないです」と宣言していることと同義ですよ。
(それに集まってくるユーザーも同様に、あなたを「ただの数としてしか見ていない」「利用する」ことしか考えていないでしょうけど。)
75万本のサンプル(よくシェアされたコンテンツを加えたグループ)の中では、半分以上はリンク獲得数が0でした。シェアされていても、必ずしもリンクされるわけではないということです。
(中略)
「シェアされる記事=リンクされる記事」ではない
バックリンクされる記事はよくシェアされるが、よくシェアされる記事はあまりバックリンクされない場合が多いことが分かりました。
引用:
100万本の記事を調査して分かった、シェア数とリンク獲得数の関係とは? | 国内外ニュース | コンテンツマーケティング研究所 by バリュードライブ
よいコンテンツは共有しよう。
よく外部リンク、シェアが行われるコンテンツ
他にもよく外部リンクやシェアされるコンテンツが紹介されていましたので以下にまとめます。
(詳細な説明は元エントリーをご覧ください。)
- リサーチもの、意見が割れるものはリンクされ、シェアされる
- コンテンツの85%は1,000文字以下だ。だが、1,000文字を超えたコンテンツはシェア数とリンク獲得数をより多く集める
- おもしろ動画やアンケートはほぼバックリンクされない
- リストコンテンツは、シェア数とリンク獲得数が多い
引用:
100万本の記事を調査して分かった、シェア数とリンク獲得数の関係とは? | 国内外ニュース | コンテンツマーケティング研究所 by バリュードライブ
これを見れば分かるように、やはり大切なのは中身、コンテンツです。
いかに「数を増やすか」ではなく、いかに「よいコンテンツを提供して数を増やすか」と考えましょう。
(中身のないコンテンツを一生懸命紹介しても意味がない、本末転倒ですしね。)
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