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【SEO】いまだに語られるリスティング都市伝説と、ユーザーの検索意図を汲まない無意味なリライトと長文

※ 2016/12/5:Googleの金谷さんからも「AdWordsを利用しても自然検索の順位には全く影響はない」ことをツイートでいただきました。また、Googleの公式な説明ページへのリンクを追記しました。

相関関係と因果関係をごっちゃにしていませんか?

最近「リライトと長文はSEOに有効だ(検索順位が上がる)」というブログ記事をよく見かけるようになりました。

 

しかし残念ながらそれらの記事のほとんどが肝心の「ユーザーの検索意図」については説明がなく、「リライトをしましょう(更新頻度を上げましょう含む)」、「文字数は最低でも2000文字が必要です」と、方法論しか語っていません。

 

検索順位(検索評価)は検索キーワード(クエリ)そのものというよりは検索意図に依存し、かつ、サイト(ブログ)のメインテーマにも依存することなので「一概に断定は出来ないこと」なのですが、そういった説明を抜きにしてしまっている記事が多いと感じています。

 

最近見たとある記事では、「リスティング広告は自然検索の順位に影響する」という都市伝説を検索評価の要因としていたり、また、どこから出してきたデータなのか分からない総文字数を掲げて、検索上位にする、SEO対策には3000文字が必要だという分析、結論に達していました

 

(「検索上位に表示させるために広告を利用している」という定義自体が私には理解できませんでした。有料リンクのことならばまだ分かりますが、リスティング広告と書いていたのでその言葉通り受けとります。)


受け手にしてみれば数字が明示してあるとさも正しいことのよう思えてしまいますが、相関関係と因果関係をごっちゃにしている分析は時として間違えた結論に至ってしまいます。

 

(そもそもその記事のデータの元となっていた総文字数の理論すらも私は理解、納得ができませんでしたが。)

 

このような間違った情報を鵜呑みにして、全く意味のないリライトや、文字数を増やしただけの長文を書くブロガーやライターも増えてきているようなので、今回はリスティング広告の都市伝説の否定とリライト、長文について説明したいと思います。

 

【SEO】SEOは「ユーザーに有益な情報を届ける仕組み(手段)」という前提を忘れていませんか? - 検索サポーター

 

 

お金を握りしめている男の写真

リスティングが優遇されるなら、検索上位は大企業だけで占められますよ。

 

リスティング(AdWords)に出稿すれば自然検索でも優遇される?

昔からよく語られる噂、SEOの都市伝説として「リスティング広告に出稿すれば(広告を出せば)自然検索順位で優遇される」というものがあります。

 

リスティング(GoogleではAdWords)は、検索エンジンのGoogleが提供している広告サービスであり、検索結果の広告枠に出稿ページが表示されることで集客を行う仕組みなのですが、同じGoogleのサービスだから「お金を出しているスポンサーのほうが検索結果で優遇される筈だ」という都市伝説が昔から事実のように語られていました。

 

結論を言えばこれは大間違いです。

 

Googleはこれを否定しており、(以前Googleに在籍していた)マット・カッツ氏もこれを否定しています。

 

 

同じGoogleとはいえ、AdWords(広告)チームと検索チームは別の組織、チームであり両者で情報の共有は行っていませんし、もし広告主のサイトを優遇してしまえばそれこそGoogle自らが掲げている理念から外れた行為となってしまいます。

 

Googleは常にユーザーに対して良い検索結果を返したいと考えているからこそ、日々のアッデート、施策を行っています。

 

そうする事でユーザーは満足して再びGoogle検索を使ってくれる(リピーターになる)ことをモデルとしているからです。

 

だからこそブラックハットSEOやスパムなどの検索結果を不正に釣り上げる行為を厳しく取り締まっているのであり、もしそこに広告の(お金の)力が大きく介在してしまうのなら、開発した検索アルゴリズムはもちろん、自らの理念すらも否定することになってしまいます。

 

もしこれが事実であればユーザーが望むコンテンツを検索上位に表示しないという事と同義であり「検索結果は(ある程度は)信頼できる」という担保すらも出来ていないので、著しくユーザーを裏切っていることにもなります。

 

そんな信頼できない検索サービスは誰も使わなくなりますし、そんなことはGoogleも百も承知でしょう。

 

それでも「広告費で自然検索結果を操作できる筈だ(陰謀論が正しい)」というのならば、是非多額の広告費を使ってください。

 

(それが事実なら私はこのエントリーすら書いていませんし、広告の運用に精を出していることでしょう(笑)。それどころか多くの大企業ばかりが検索上位を占めて、テコでも順位を動かすことすら出来ないでしょう。)

 

【追記】

Googleの金谷さんのツイートと、論拠となるGoogleの公式な説明ページをご紹介します。

 

 

広告主はより多くのお金を払うことで、広告表示エリアのより目立つ場所に広告を掲載することができます。しかし、いくらお金を払っても検索結果内での順位を上げることは誰にもできません。 

 

広告の掲載位置は購入できても、検索結果の順位は購入できない理由 – Google

 

 

キーボードをひたすた打つ男お写真

ユーザーの意図を汲み取らずに手段に終始していませんか?

 

リライト、長文を目的にしていませんか?

私も自分が管理するサイト(ブログ)ではリライトを行うことで実際に検索順位を上げていますし、検索上位に来るエントリーは長文(文字数が多い文章)である傾向が強いです。

 

しかし、それはリライトをしたから、長文だからエントリーの検索順位が上がっているわけではありません。

 

「ユーザーの検索意図」を汲んで「ニーズのある情報を追記、リライトした(逆に文字数を削って簡素にした)」、「丁寧かつ分かりやすく解説したので長文となった」からこそ検索順位が上がる、効果が出るものだと確信しているからです。

 

相関関係と因果関係をごっちゃにしてはいけません。

 

例えば辞書サイト(辞書コンテンツページ)が検索の一位に表示される事象を考えてみれば分かりやすいでしょう。

 

なぜ文字数がとても少ないのに検索一位に表示されるのか?

 

それは「言葉の意味を知りたいという検索ユーザーの意図」が多数を占めているとGoogle(検索エンジン)が判断したからこそ、文字数がとても少なくても一位に表示されるのです。

 

また、違う例として、「リライト」という言葉を今(2016年7月16日現在)Googleで検索すれば、アニメ「Rewrite」の公式ページが検索結果の一位に表示されます。

 

しかしもっとそれ以前ならば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲「リライト」のYoutubeページがGoogleの検索結果の一位に表示されていました。

 

((コメントを除いて)コンテンツとしての文字数がほとんどないページにも関わらず。)

 

このように今現在検索を行っている大多数のユーザーが「どういう意図で検索をしているか」をGoogle(検索エンジン)は判断、評価するからこそ検索結果も変わってくるのです。

 

決して文字数だけで測ることは出来ない、むしろ「検索ユーザーの意図」こそが検索順位に影響する重要な要素であることが分かります。

 

 

更新頻度も関係しているは間違い

同じように「更新頻度が高いと検索上位に表示されやすい」という都市伝説もあります。

 

これも相関関係と因果関係をごっちゃにしている典型です。

 

更新頻度が高いとそれだけ検索エンジンのクローラが頻繁にサイト(ブログ)に訪問することは確かであり、上位表示されるページはクロール頻度が高い傾向にあることも確かです。

 

しかし、あくまでクローラーは検索評価という「行為」だけのものであり、それ自体が検索評価を高めるものではありません。

 

【SEO】更新頻度は検索順位には影響しない。頻度よりも大切なものとは? - 検索サポーター

 

リライトは「ユーザーの検索意図」を汲んで「ニーズのある情報を追記した、不必要な情報を削除した(リライトした)」からこそ検索順位が上がるのです。

 

長文も「ユーザーの検索意図」を汲んで「丁寧かつ分かりやすく解説したので文字数が多くなったコンテンツ」だからこそ検索順位が上がるのです。

 

「ユーザーの検索意図」が汲まれていないコンテンツは、リライトしようと長文であろうと検索順位は上がりません。


(むしろ検索順位を下げることにもなりかねませんし、実際に当ブログには1000文字しかない、2年以上リライトしていないエントリーがありますが、ずっと検索順位1位をキープしているものがあります。)

 

 

考え込んでいる男の写真

解き方を考えないと自分のノウハウになりませんよ。

 

「答え」でなく「解き方」を理解する

その他の巷にあふれるSEO施策も同様です。

 

「なぜそうなるのか?」を自分なりにでも理解しようとせずに、鵜呑みにしてとにかくやるだけ、小手先のSEO施策に終始してしまうからこそ結果が出ない(検索順位が上がらない)のです。

 

問題の「解き方」でなく「答え」を探していては延々と自力で解決に導くことは出来ません。

 

(これでは自分のノウハウにならないだけでなく、今後も答えだけを探す無限ループとなります。)

 

いくら世間的に有用で便利なツール(SEO施策)であっても、自分のサイトにそぐわない、使いこなせないのならば無用の長物ですし、逆に使うことで今まで以上に負担となることもあります。

 

(これはSEOやライティング技術に限らず、全ての事象において言えることです。)

 

「この答えは自分にとって正解か?」

「この答えを自分なりに生かす(アレンジしてノウハウにする)ことは出来ないか?」

をしっかり考えてみてください。

 

 

最後に、以前にSEOの基本的な考え方(Google、検索ユーザーが求めていること)をまとめたエントリーをご紹介します。

 

ご参考にしていただけると幸いです。

 

【SEO】Google社員のアドバイス「SEOでやるべき&やってはいけないこと」 - 検索サポーター

 

【追記】

Googleも「文字数が多いと検索上位に表示されやすい」というSEO都市伝説について、否定をしたという記事がありましたので、こちらもご参考ください。

 

「文字数が多いページはグーグルで上位表示されやすい」はSEO都市伝説 などSEO記事まとめ10+2本 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum

 

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