重要なポイントは…
Googleは個々のページだけでなくサイト全体も評価する
「検索順位を上げたい!(検索流入を増やしたい!)」
そのためにもユーザーのニーズ(意図)を満たすようコンテンツ作成に力と情熱を注いで質の高いコンテンツを提供するのはもちろん、少しでもサイト(ブログ)の検索順位が高くなるようにと多くの方がSEO対策を考え、実施していることでしょう。
そんなSEO対策の一つとして「低品質ページを削除する(もしくはnoindex設定にする)ことで高品質ページの評価を下げないようにする、サイト全体の検索評価を上げる」方法があります。
この方法を行うに当たり、そもそも低品質ページが高品質ページの足を引っ張る(評価を落とす)ということがあるのだろうか?
検索評価はコンテンツページ単体で行われるものではないのだろうか?
そんな疑問が湧いている人もいるのではないでしょうか。
この疑問について、Googleのジョン・ミューラー氏が「個々のページだけではなくサイト全体としてもGoogleは評価している」とTwitterで語ったことが『Web担(Web担当者Forum)』のエントリー「AMP設定に必要なlink要素 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum」のテーマ「グーグルはサイト全体でも評価している」に書かれていました。
@Slava_Varenia Sure; we look at the sites overall. Is that the most important page of the site?
— John Mueller (@JohnMu) 2016年2月22日
ジョンさん、もし高品質なサイトに中身が薄いページが1つあったとしたら、サイト全体の優位性がパンダアップデートによって損なわれてしまいますか? それともそのページだけが対象になりますか?
もちろんだ。私たちはサイト全体を見ている。そのページは、サイトのなかで最も重要なページなのかい?
訳:
ミューラー氏の発言から意図を捉えると、個々のページだけでなく「サイト全体としても評価する」のですから、「そのサイトを構成する要素(コンテンツページ)全てが評価対象になる」という発言は理に適っていると言えます。
だからこそ「低品質ページを削除する(もしくはnoindex設定にする)ことで高品質ページの評価を下げないようにする」という方法が実施される、有効だと分かるのですが、この「低品質ページ」と判断する、対象とする基準を「検索流入が全くない(検索エンジンに評価されていない)」と決めつけてしまうと、逆にサイト全体の評価を落としてしまうことがあります。
例えば、検索流入はなくても多くのユーザーが閲覧しているコンテンツ、コンバージョンに導く導線となっているコンテンツページは、あなたのサイトには欠かせない重要ページであるとも言えますし、そんなページを削除してしまうと多くのユーザーがコンバージョンにたどり着かなくなり、サイト全体の評価を落としてします要因となると言えます。
むしろ私は改善の余地がないコンテンツは削除するのではなく、リライトを行うことで低品質ページの価値、質を上げ、サイト全体の評価を底上げすることを提案します。
【SEO】パンダアップデートからの回復は削除よりも追記、リライトで改善するべき - 検索サポーター
考えることを放棄しない。
「なぜ検索流入がないのか?」をしっかり考える
検索流入がない(検索エンジンに低品質とだと評価されている)ページがあれば、すぐにページそのものを削除するのではなく、先ずは一時的にインデックス削除を行う(noindex設定にする)対応がベストな対策です。
低品質と評価されたページを(一時的にでも)インデックスから外しておけばとりあえずはサイト全体のSEOを強める(検索評価を高める)ことが出来ますし、その間にインデックスから外したページについて「なぜ検索流入がないのか?」を考え、改善(リライト、追記)を行う余地と時間を作り出すことが出来るからです。
また、リライトを行うときに「低品質なのは検索キーワードが盛り込まれていないから」という短絡的な答えを出してしまうと、リライトを行っても「検索キーワードを盛り込んだだけの更に中身の薄い低品質コンテンツ」を作ってしまいかねません。
更に言えば、「ドメインパワーがないから」や「被リンクが少ないから」など、にわかにはどうしようもないことに原因、理由を求めても何も解決はしません。
「自分が出来ること」のみに注目してリライトを行いましょう。
自分が出来ること、つまり、考えるべきは「そのキーワードで検索してくるユーザのニーズ(意図)を満たすこととは何か?」であり、それを実現するにはどうするかがリライトの最大のコツなのです。
【SEO】検索流入を増やすたった一つのコツは「検索ユーザーのニーズ(意図)を満たすコンテンツ」を提供すること - 検索サポーター
この考えの元に従い追記、リライトを行い、再度インデックスを行えばページを削除するどころか再利用することが出来ますし、インデックス削除前よりも更にSEOを強める(検索流入が増える)ことにもなるのでサイト全体の評価も上がるのです。
(実際に私はこの方法で地道に検索流入を増やし、常に検索順位も右肩上がりになっています。)
…ちなみにですが、このnoindex設定を悪用して第三者によってコンテンツページにnoindexタグが書き込まれることで、検索エンジンにインデックスされなくなる、検索結果に表示されなくなってしまうことがあります。
注意しておいてください。
(ほとんどのCMSやブログシステムでコメント欄などからタグの書き込みは出来ないように設定されていますので、あまり心配する必要はありませんが、一つの知識として知っておいてください。)
【SEO】スパムに悪用される?noindexタグはbodyセクションのなかでも有効に働く - 検索サポーター
世の中の大事なことって、たいてい面倒くさいんだよ。
他の人、サイトがやらないからこそ差別化できる
追記、リライトを提案すると、多くの方が「でも面倒くさいよね」と返答し、実施も行いません。
また、「更新頻度が低いと検索順位が落ちる」と考えているのか、既存コンテンツのメンテナンスよりも新規のコンテンツを生み出すことに終始している方も多いものです。
(新しいコンテンツを生み出す、コンテンツボリュームを増やすほうが「達成感」がありますし、作業量がページ数、文字数が増えることは可視化しやすいですからね…)
これは「質より量」作戦を取っていることもあるのでしょうが、「なぜ低品質という評価を受けるか」という根本的な原因、理由が分からないままに作業に没頭してしまうと、結局それは低品質コンテンツを新たに増やし続けるだけです。
厳しい言い方をすれば、ただの自己満足だと言わざるを得ません。
ちなみに更新頻度は検索順位、SEO評価が上がる施策とはなりえませんよ。
【SEO】更新頻度は検索順位には影響しない。頻度よりも大切なものとは? - 検索サポーター
検索ユーザーが何を求めているか(検索の意図)最大のコツ
もう一つ気を付けることとして、追記、リライトが目的になってしまうと、先ほどの「検索キーワードを盛り込めばいい」「文字数さえ増やせばいい」などという根本的な勘違いを起こしてしまって更にサイトの質を落とす、検索評価を落とすことにもなります。
やるべきことは「検索してきたユーザーが何を求めているのか?」をしっかり考えて追記、リライトを行う。
ただこれだけです。
追記、リライトは他の人が面倒くさがってやらない、新規エントリーを増やしてコンテンツボリュームを増やすことに終始する人が多いからこそ差別化が実現できます。
また、検索ユーザーが何を求めているのかを考え抜けば考え抜くほど、発想力が鍛えられ、回を重ねるごとに再現性も高くなることで自分の強み、アドバンテージにもなります。
追記、リライトにおけるメリットは以下のエントリーでも説明しています。
是非お読み下さい。
【ブログ運営】0を1にするより1を2にすることのほうが簡単で応用が効きます - 検索サポーター