NHKでもネイティブ広告が論じられるように
『NHK NEWS WEB』のサイトにて、「NHK NEWS WEB 記事のような広告 〜ネイティブ広告〜」というエントリーがアップされていました。
NHKでもネイティブ広告について論じられるまでになったのですね。
(それだけ注目されているというところでしょうか。)
情報の共有と共に、私なりの雑感をまとめたいと思います。
例えば、ことし8月に掲載されたこちらの記事。女性が社内の管理職の4割を占める企業の経営者にインタビューし、女性の能力を生かすためのノウハウなどについて伝えています。
実は、この記事、ニュースではなく広告です。文体やレイアウトなどのスタイルは、ほかのニュースとほとんど同じですが、よく見ると、タイトルの上に広告を提供した企業名が記載されています。
引用:
個人的には「よく見ると広告だと分かるようではいけない」と思いますが(広告と分かった上で読ませるよう工夫するべきと思いますが)、特にキュレーションサービスやバイラルメディアでは、このネイティブ広告が広告の主流になりつつあります。
最近はバナー広告やディスプレイ広告だとユーザーは踏んでくれない(特にスマートフォンだと見慣れていて無視してしまう)のはもちろん、無理に広告を載せることでユーザーに嫌悪感すら与えることにもなっています。
(明らかに誤タップ狙いでバナー広告を配置しているものも多いですよね。)
そんな中「広告は見てもらってナンボ」、とにかくユーザーに見てもらおうということで最近はネイティブ広告が広まって来つつあります。
ネイティブ広告について考えてみます。
シェアしてもらうには良い記事を書くしかない
高橋浩祐編集長は「ユーザーが読んで役に立つ内容を掲載することで、結果的に企業のブランド価値が向上させるのがネイティブ広告の特徴の1つです。こうした特徴を生かすには、企業側ではなく、ふだん、どんな記事が読まれるのかが分かっているわれわれメディア側が制作したほうがよいと考えています」と話しています。
引用:
広告であろうとなかろうと、中身のない(何も得られない)記事はシェアされません。
タイトルで釣ったとしても中身が伴っていなければ、ユーザーに「騙された」という負の感情を与えるだけです。
(そういう意味で「炎上マーケティング」はユーザーのコンプレックスを擽ったり、倫理的にマズいことなどを書いて、負の感情を集めて「言いふらさせる」ことでシェアを狙っているわけですが。)
逆に言えば広告であろうとなかろうと、中身のある(役に立つ)記事であればシェアされます。
「いかに広告を見せるか」ではなく「いかに良い広告を提供するか」。
ネイティブ広告はここを目指すべきだと私も考えます。
良い広告は(情報の)プレゼント。
ユーザーを騙すようなノウハウばかりが語られる
広告業界には苦い思い出があります。ステルスマーケティング、いわゆるステマ問題です。口コミサイトなどを使って、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝を行うことが、消費者を欺くものだとして、大きな問題となりました。
このため、ネット広告を扱うメディアなどでつくるインターネット広告推進協議会は、ネイティブ広告のガイドラインづくりを進めています。具体的には、ネイティブ広告の定義や概念を明確にしたうえで、広告であることを明確に示す表記のルールや、ネイティブ広告の効果を表す指標について検討しています。
引用:
先ほど「よく見ると広告だと分かるようではいけない」と書いたのは正にこれが理由です。
よく見ないと広告だと分からない時点で「ユーザーを欺いている」からです。
いまだに多くのキュレーションサービス、バイラルメディアでは広告と明記せずに一般の記事に混ぜて、広告であることすら分からない手法が取られているものがあります。
(正にステマです。)
ステマのように姑息な手段を使ってユーザーを騙すことをするから広告が嫌われるのです。
私は「広告は広告で堂々としていればよい」と考えています。
「良質な(広告)コンテンツ、情報を提供する対価として収入を得る」ことは何ら恥じることではないと考えるからです。
広告であることを知ってもらった上でユーザーに判断をいただくならば「それは立派な評価である」と言えます。
ですが、最近はブログ界隈でも「いかに良いコンテンツを提供するか」ではなく「いかにコンテンツについた広告を見せる(踏ませる)か」のノウハウばかりが語られてしまっています。
一般ユーザーがそんなエントリーを目にすることで嫌悪感を募らせ、更に「広告憎し」となってしまっているのです。
ネイティブ広告であろうとアフィリエイトサイトであろうと、いや、全てのサイトにおいて「良質のコンテンツを提供する」という大前提をいつも肝に銘じてサイト運営を行いたいものです。
(広告だけでなくSEOについても「良質のコンテンツを提供する」に限るのです。)
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