アフィリエイトや広告掲載を行うにも注意が必要です
『Web担当Forum』のエントリー「東京都、2014年度のインターネット広告・表示監視24,000件のうち398件に改善指導 | Web担当者Forum」にて、東京都・生活文化局は、2014年度のインターネット上の広告・表示の監視結果24,000件のうち、398件(336事業者)の不当表示などについて、改善指示または指導を行ったことを発表したことが報じられていました。
改善指導が行われた対象こそ398件でありますが、24,000件も監視した(恐らく一つ一つ目視確認した?)というのは驚くべき数字ですね。
こういった問題、対象サイトは企業や業者が管理するサイト、大規模なサイトが対象になるだろうから私には関係ないや・・・と思わないでください。
アフィリエイトサイトを運営していたり、ネイティブアド(記事型広告)を自分のサイト(ブログ)などに掲載していれば、例え自分はその気がなくても提供された情報(広告)が違反していることで、あなたのサイトも調査対象になりえることがあるので注意が必要です。
「知らなかった」では済まされなくなる前に、どういったことが「優良誤認」、「有利誤認」、「過大な景品類の提供」などのおそれがあるのかをしっかり確認しておきましょう。
しっかり確認しよう!
不当表示等の例と特徴
(1) 健康食品、化粧品、美容健康関連器具:誇大な効能効果をうたう表示が多数
表示例:著しい痩身効果をうたうサプリメントの広告
「“確実に痩せる”痩身チュアブルタブレット」等
⇒効能効果について、合理的な根拠を確認せずに表示(優良誤認のおそれ)
表示例:著しい体質改善効果や品質の優良性をうたう健康器具の広告
「5分握るだけで、自律神経のバランスを調整!」等
⇒効能効果や品質について、合理的な根拠なく表示(優良誤認のおそれ)
(2) 美容関連サービス、学習塾・各種教室:不当な割引キャンペーンの表示が多数
表示例:期間・人数限定で適用される割引であると思わせるサービスの広告
「今だけの期間限定!今月末まで」等
⇒キャンペーンを継続し、通常価格や入会金等の実態がない表示(有利誤認のおそれ)
(3) 総付景品:取引に付随して提供する総付景品の限度額超過
景品例:化粧品販売の際に、初回購入者にもれなく景品をプレゼント
⇒総付景品の限度額(取引価格の20%)を超えた景品を提供していた。
引用:
詳細は東京都が別紙として発表した下記の資料を観ていただくとして、ここでは少し内容に触れてみます。
誇大な効能効果をうたう(優良誤認)
例にある通り、健康食品、化粧品、美容健康関連器具の紹介記事に書かれていそうな文言です。
企業や業者はもちろん、大手のアフィリエイターさんは(行政指導が入るのを避けるため)こういった「文章表現」に神経を尖らせているものですが、個人ブログなどでは知ってか知らずかこういった曖昧な文言を、抵触する文章を使っていることがあります。
(「※個人の感想によるもの」などという注意書きを入れる、明示するのはこのためでもあるのですが。)
「個人ブログなんだからそこまで厳密でなくていい」など、勝手な判断をしないようにしましょう。
むしろアフィリエイトプログラムを始める際に、こういったルールは「規約」に書かれている筈なので、規約をしっかり読んでいないあなたが悪いということにもなりかねないですよ。
(今はアフィリエイトプログラムに参加することが簡単であり、かつ、すぐに始められるからなのかこういった基本的なことが見落とされがちです。自分が行うアフィリエイトプログラムの規約をしっかり確認しておきましょう。)
不当な割引キャンペーンの表示(有利誤認)
期間限定といいつつ、その期間が終わっても同じ価格で商品やサービスを提供を続けている問題です。
これは以前に、楽天が問題を起こしたことがありました。
(元値をつり上げ、半額以下のセールと見せかける二重価格表示を行った。)
楽天、二重価格表示問題で謝罪会見〜従業員18人が店舗に不当価格表示を提案 -INTERNET Watch
もちろんこれも個人でネットショップを運営していたり、比較系アフィリエイトサイトを行うのならば、否が応でもしっかり認識しておくべきことです。
取引に付随して提供する総付景品の限度額超過
これが一番分かり辛い(バレにくい)問題です。
なにせ受け取る側、サービスを受ける側が損をするのではなく得をするので、わざわざ「違反している」と言い出すことがほとんどないからです。
(だからなのか、違反件数もとても少なくなっています。)
商売の成功の秘訣とは?
商売の成功の秘訣
特に「優良誤認」「有利誤認」は、アフィリエイトを行う、ネイティブアドを掲載する際は必ず認識、注意しておかねばなりません。
また、「優良誤認」「有利誤認」をクリアしているコンテンツだからといって、ステマを行うのはもっとダメですよ。
ステマはむしろ業者から「甘い誘い」として依頼が来ることが多いので、安易にオイシイ話に乗らないようにしましょう。
【Yahoo!】Yahoo!ニュースがステマ記事を排除 違反の場合は法的措置も - 検索サポーター
また、SEO業者からなら広告(有料リンク)なのに、rel="nofollow"をつけないことを条件とする掲載依頼が来たりもします。
(もちろんこれもダメなことです。これをやってしまえばあなたのサイトがペナルティを受ける(検索順位が下落する)元にもなります。)
上記エントリーにも書きましたが、メディアの大小に関わらず、個人メディア(ブログ)であっても誠実であるべきです。
結局、ユーザー(お客さん)にも、そして自分自身にも誠実であるほうが「商売は成功する」ものですよ。
これは私の経験則ですが、仕事も全く同じです。
お客さんにも自分自身にも誠実であるということは、信頼関係を築くことに繋がるからです。
(例えば自分が仕事を発注する側としてならスキル云々の前に、やっぱり「いい加減」な人には仕事を任せたくないですしね。)