確かにGoogle検索にはありませんでした
毎日チェックしているサイト『SEMリサーチ』にて、USA Today紙の報道によると、米Googleが12歳以下の子ども向けの検索サービスを開発する計画であり、来年のリリースを目指していることを同社エンジニアリング担当責任者のPavni Diwanji氏が明らかにしたことが書かれていました。
検索サービスのほかにもYouTube、Chromeも候補に挙がっているとのことです。
Google to revamp its products with 12-and-younger focus
たとえば Google検索窓に「電車」と入力したら、乗車券予約サイトや時刻表ではなく、きかんしゃトーマスの情報を検索上位に表示するといったことが考えられる。あるいは植物の名前で検索した時に、飲食店や風俗店の公式サイトではなく、学校の授業で役立つような、植物についての情報や写真が表示される方が、子どもにとっても有用であり、またその両親も安心して子どもに検索を使わせることができるはずだ。
引用:
フィルタリングももちろん大切ですが、検索エンジンの本分は「検索をかけた人が欲しい情報を即座に探しだし、表示すること」です。
同じワードで検索したからといって、大人と子供は同じ答えを欲しがっているわけではないので、今回のサービス開発はとても理に適っていると私は思います。
Googleはログインしているユーザーアカウントによって検索結果が最適化されますが、最初から12歳以下の子供という「検索条件」が分かった上であれば更に最適化され、ユーザーにとって正確な検索結果が表示されることになるでしょう。
日本では古くから「Yahoo!きっず」「キッズgoo」など、子ども向けにカスタマイズしたサービスを提供するサイトがある。また米Microsoft は米国向けに Bing for Schools を提供している。
引用:
Yahoo!やgoo、米Bingは子ども向け検索サービスがありますが、確かにGoogleにはそれがなかったと、このエントリーを見て気がつきました。
(自分が気がつかないだけで、Googleのことだから普通にありそうですよね。逆にないことに驚きました。)
子どもは世間一般の評価軸ではなく、自分自身の評価軸。
YouTube、Chromeなども子供向けサービスの候補に
また、子ども向けサービスの開発としてYouTube、Chromeも候補に挙がっているとのことです。
Chromeはブラウザですから、個人でカスタマイズすることのほうが重要でしょうが、YouTubeは子ども向けサービスが開発されることで大きく変わると私は考えます。
特に今流行りのYouTuberなどは大きく影響するでしょう。
世の中でよく話題に上がるYouTuberの多くは、視聴ターゲットを恐らく小中学生くらいの若年層に設定していると思われます。
ゲームプレイ動画の解説はもちろんですが、動画の笑いのレベルが低かったり、提供される情報が薄いと感じるのは(若年層向けコンテンツを)「大人が見て評価しているから」です。
大人は「世間一般の評価軸で見る」ので「面白くない」「中身が薄い」という評価になる(バランスを取る)ことが多く、逆に若年層は「自分のツボに嵌るかどうかの評価軸で見る」ことが多いです。
相対的に見て判断を下すのではなく、絶対的な自分自身の判断を下します。
面白ければ何度も同じ動画を再生して見るので再生数もどんどん上がっていきますし、表示される広告もかなりの頻度で押してくれます。
そんなYouTuberにとっては、自分のチャンネルがこの子ども向けサービスに乗っかれるかどうかがかなりの死活問題になりそうですね。
また、サービス内でのユーザーの住み分けが進むことは「価値観が違うユーザー同士の衝突」が軽減されることにも繋がるので、良いことであると私は考えます。
子ども向けの動画に大人がイライラすることも少なくなりますし、子どもも煩く言ってくる(無粋なツッコミをしてくる)大人とネット上で遭遇することも少なくなるでしょう。
総じて、今回のサービス開発はGoogleにとってもユーザーにとっても、よい方向に向かうであろうと私は考えています。