え?「完全一致」が使えなくなるの?
私が毎日チェックしているサイト『TechCrunch』にて「Google AdWords、キーワードの「完全一致」オプションを廃止 - TechCrunch」というエントリーがアップされていました。
SEM、リスティングに携わる自分としてはとてもびっくりしたニュースでした。
え?Google AdWordsは「完全一致」が使えなくなるの?
タイトルを読んで、そう理解したからです。
しかし、エントリーをよく読んでみると、そうではないことが分かりました。
(TechCrunchは意図的にこんなタイトルのつけ方をしたのかな?)
このタイトルでは誤解を生むなと感じましたので、私なりに簡単に説明を補足したいと思います。
これまで広告主は、検索クエリと自社広告のマッチングの方法に2種類の選択肢を与えられていた。クエリが、AdWordsに設定したキーワードと〈完全〉に一致した場合にのみ広告を表示させるか、キーワードと非常によく似たクエリ、例えば複数形やスペルミス等とも一致させるかを選ぶことができた。
9月の終りから、そのオプションは廃止され、Googleは常に、広告と検索クエリをマッチする際自動的に近似語を含めるようになる。
引用:
タイトル『Google AdWords、キーワードの「完全一致」オプションを廃止』をそのまま読むと、「完全一致」が使えなくなる(メニューからなくなる)と読めてしまうのではないでしょうか?
しかし、エントリーをよく読んでみると、完全一致「の」オプション設定が廃止されるということが真実であり、今までは「完全一致」は近似語(類似語)を含めるかどうかを選択出来たのですが、これからは選択肢がなくなる、「近似語(類似語)を含める」という設定に固定されるということが真実だということが分かりました。
これは広告業界にとって大きな出来事だ。多くの広告主は、広告が正確にいつ表示されるかについて、完全な制御を望んでいる。しかしGoogleは、その制御の一部を取り上げようとしている。その代わり、2012年に類似語一致を採用した広告主はクリック数が7%向上し、かつクリック率、コンバージョン率は変わらなかった、とGoogleは言っている。
既にGoogleは、殆どのAdWords製品で近似一致を標準設定にしているため、多くの広告主はこの違いに気付くことすらないだろうが、自らの統制力を強めるべく常にオプトアウトしてきた人々にとって、この変更は間違いなく不満だろう。
引用:
いくら「クリック率も上がるし、既に殆どのAdWords製品で標準設定にしているから問題ないよ」とGoogleに言われたとしても、にわかに納得は出来ませんし、厳密にリスティング運用を行っていた、特に完全一致で多くのコンバージョンを出し、コントロールしていると信じていた広告主にとっては、今までの運用そのものが揺るいでしまいます。
過去のデータの信憑性が薄くなることはもちろん、これからの運用についても大幅な見直しが必要となってくるからです。
たった一つのオプション設定の変更ですし、Googleは問題ないと発表をしてはいますが、リスティングの運用側にとってはかなり大きな仕様変更であると言えるのではないでしょうか。