産経デジタルのWEBサービス離れ?
産経デジタル関連のニュースにて、「msn産経ニュース」が終了し、MSNが新たにキュレーションサービスを開始するとリリースされました。
また、産経デジタルが提供していたSEO関連の2種類の有料サービス「産経LPO」と「産経Directory」が9月30日を持って終了するというニュースもリリースされました。
どちらも産経デジタル関連であり、興味深いニュースでしたのでピックアップと共に私の雑感を記したいと思います。
バイバイ。
MSNがキュレーションサービスを開始
日本マイクロソフトは、同社が運営するポータルサイト「MSN」のユーザーインターフェイスやコンテンツを刷新すると発表した。現在、新しい MSN を先行体験できるプレビューサイトを公開している。これに伴い、産経デジタルと共同で事業展開してきた「msn 産経ニュース」は終了する。
引用:
※ プレビューサイト
ニュース提供元が産経デジタルのみでななく、全国紙の新聞及びウォール・ストリート・ジャーナルを含むとのことで、今までよりは多様なニュースが集まる、偏りが少なくなるポータルサイトに進化すると言えそうです。
(確かにマルチデバイス、パーソナライズ機能が充実することにもなるので、ポータルサイトと言うよりは、キュレーションサイトのほうが言葉的にも適していますね。)
まだプレビュー段階なので変更が加えられるかもしれませんが、大いに期待が持てそうです。
(元々ポータルサイトそのものが「万人のためのキュレーションサイト」みたいなものでしたしね。パーソナライズ化さえ可能になれば、いつでもキュレーションサイトに変わることが出来るというものです。)
「産経LPO」と「産経Directory」の終了
産経LPOは、iza.ne.jp というオーソリティ(権威性)が高い(≒検索エンジンからのサイト全体評価が高いであろう)メディアサイトの配下に、申込者専用のウェブサイトを開設し、そこから自社で運営するサイトに向けて自由にリンクを張ることを可能としたサービス。9月8日時点で330程度のサイトが開設されているようだ。しかし、ゴミのような低品質なコンテンツに、大量のキーワードと外部リンクを埋め込んだだけのスパム的な活用をする利用者も少なくなかったのが実態だ。
(中略)
産経Directoryは有料で産経グループの各ポータルサイト内に用意されたディレクトリにサイトを登録できるサービスだった。リリース当初から高い PageRank から外部リンクを受けることで検索順位が上がる主旨の文言をウェブページに掲げてアピールするなど、実質的なSEO目的の有料リンク色の強いサービスだった。こちらも昨年の Google によるスパムリンク取り締まりの強化を受けたことの影響により、nofollowが付与されてサービスの価値が失われていた。
引用:
産経デジタル、SEO関連サービス「産経LPO」と「産経Directory」を9月30日で終了::SEM R (#SEMR)
こちらの2つのサービスは・・・言わずもがなです。
スパムの取り締まりによって商材としての価値が駄々下がりしてしまいまいた。
(どちらのサービスも実質は「有料リンク販売」ですし、nofollowをつけても集客があれば問題とはならなかったのでしょうが、蓋を開けてみれば集客すらもままならないメディアだということが分かってしまったのでしょう。)
まあ「有料リンク販売」なんて、もうこれからは商売としては成り立ちませんよ。
今回は産経デジタルのサービスだったけれども
「msn産経ニュース」の終了は多様性という時代の流れがあった、そのためのサービス終了ではありますが、「産経LPO」と「産経Directory」の終了は・・・永続的に成り立つことはないと充分に予想は出来たことです。
(最初から永続的にやることを考えてなかった、焼畑農業だったのかもしれませんが。)
被リンク、SEOを除いて考えても、Yahoo!や楽天ぐらいの集客力、ネームバリューがあるメディアでないと「ネット上の場所貸し」ビジネスとしても生き残ってはいけないでしょう。
今回はたまたま産経デジタルのサービスでしたが、その他メディアの「有料リンク販売」も遅かれ早かれ駆逐されていくことは間違いないと言えます。
立ち上げ時は「有料リンクを買ってドーピング、先ずは名前を売ろう!」という戦略も「ありといえばあり」ではありますが・・・ドーピングが切れたときの揺り戻しはキツイですし、ドーピングしてる最中に見つかって評判を落とすなんてこともよくある話だと理解していただければと思います。
(リスクを承知でやってもいいですが、私は絶対におススメしません。悪しからず。)