PCとスマートフォンの利用時間に関する最新動向
WEBマーケティング系情報サイト『MarkeZine』のエントリー「ネット利用の70%はスマホ/ECはサービスによってPC利用が多いものも【ニールセン調査】:MarkeZine(マーケジン)」にて、ニールセンが行った調査によると、PCとスマートフォンを合わせたインターネット利用時間全体のうち、スマートフォンからの利用は70%を占め、また、ECサイトや価格比較サイトのEコマースではスマートフォンからの利用が49%とPCとほぼ同じ水準であることが報告されていました。
これはとても興味深いデータですね。
取り扱うサービス、商品は違えど最近のネットユーザーの傾向を知るにはよいデータだと思いましたので、共有と共に私のネットショップについての雑感をまとめてみます。
スマホファースト!
PCよりもスマートフォンにシフト
PCとスマートフォンを合わせたインターネット利用時間全体を見ると、スマートフォンからの利用は70%を占めていることがわかった。また、利用時間の長いサービスカテゴリTOP3を比較すると、ゲームや動画を含む「エンターテイメント」、およびサーチやSNSを含む「サーチ、ポータルとコミュニティ」では、スマートフォンからの利用が約70%を占めていた。一方で、ECサイトや価格比較サイトを含む「Eコマース」は、スマートフォンからの利用時間とPCからの利用時間が拮抗していることがわかった。
引用:
ネット利用の70%はスマホ/ECはサービスによってPC利用が多いものも【ニールセン調査】:MarkeZine(マーケジン)
利用時間の長いサービスカテゴリで見たところ、「エンターテイメント」と「サーチ、ポータルとコミュニティ」ではスマホでの利用時間が7割となっています。
ゲーム、SNSは今やスマホで行うものとなってきていることが伺えます。
確かにどちらとも「ちょっとした空き時間でもできる」「手軽に行える」ということもあって、スマホで行うことが多いのでしょう。
(むしろ今はこの2つをスマホで満たすために最適化されていると言っても過言ではないと思います。)
「Eコマース」はスマホとPCが半々のようです。
恐らくこれは取り扱うサービス、商品によって大きく偏りがあると私は考えました。
(どうやらその通りのようです。次の章で説明します。)
Amazonはスマホ、ニッセンはPC
「Eコマース」カテゴリのサービス種類別利用者数TOP3サイトに着目すると、「ファッションサイト」や「大手ECサイト」は、スマートフォンからの利用時間がPCを上回り、「価格比較サイト」はスマートフォンとPCが同等だった。一方で、「通販会社サイト」はスマートフォンからの利用時間が占める割合が36%で、PCからの利用時間が多くなっていた。
引用:ネット利用の70%はスマホ/ECはサービスによってPC利用が多いものも【ニールセン調査】:MarkeZine(マーケジン)
ここで言う「ファッションサイト」は「ZOZOTOWN」「ユニクロ」「リアルリアル」が対象に、「大手ECサイト」は「Amazon」「楽天市場」「Yahoo! ショッピング」が対象となっています。
つまり、上記サイトはスマホで利用されていることが多く、購入もスマホから行われることが多いようです。
それに対して「通販会社サイト」は「ニッセン」「ベルメゾン」「ジャパネットたかた」が対象で、PCで利用されることが多く、購入もPCから行われることが多いようです。
次にこれを利用ユーザー層や使用環境に注目してみると以下のような結果になります。
また、サービス種類ごとに、スマートフォンからの利用時間の多くを占めている利用方法や利用者属性を比較すると、スマートフォンからの利用時間がPCを上回っていた「ファッションサイト」では、女性若年層の利用時間が多くを占めている。また、「大手ECサイト」や「価格比較サイト」では、他のサービスに比べてアプリから利用されている割合が多くなっている。一方、PCからの利用時間が多かった「通販会社サイト」では、中高年層の女性の利用が多くを占め、ほとんどの人がブラウザから利用していることがわかった。
引用:ネット利用の70%はスマホ/ECはサービスによってPC利用が多いものも【ニールセン調査】:MarkeZine(マーケジン)
女性若年層の利用時間が多くを占めていることは察しがついてはいましたが、「アプリから利用されている」ということで更に納得が出来ました。
(スマホ以前のガラケー(ガラパゴス携帯)のときより、モバイルでの注文、決済は圧倒的に女性のほうが多い傾向にありました。女性の方がモバイル依存は高いのは今でも同じだと考えられます。)
むしろ、女性がターゲットのサービス、商品はアプリとまでは行かなくともスマホサイト、モバイルフレンドリー対応を行って然るべきです。
(個人的には女性がターゲットでなくとも、モバイルフレンドリー対応は行うべきだと思いますが。)
【モバイルフレンドリー】日本の国・省庁のサイトでスマホ対応ラベル表示はわずか9サイト - 検索サポーター
【モバイルゲドン】モバイルフレンドリー未対応サイトのトラフィック、前年比最大10%減から施策を考える - 検索サポーター
スマホでブラウザからサービスを利用するユーザーももちろんいますが、今や「スマホ利用=アプリ」といってもよい、むしろこの手のサービスは「アプリありき」でサービスが考えられていると言えます。
また、「通販会社サイト」は中高年層の女性の利用が多く、ほとんどの人がブラウザから利用しているというのも何となく察しはつきました。
なぜなら性別は違えど、中年である私もネットショッピングを行う際はほぼPC、ブラウザから行うからです。
その理由は、まだスマホでの注文、決済に信頼が置けないという古臭い概念と、PCでの注文、決済のオペレーションに慣れてしまっているからです。
ちなみにAmazonもスマホで調べることはあれど、最終的な注文、決済はPCで行っています。
個人的な理由として服やカバン、靴など身に着けるものはどうしても現物を確認した上で買いたいというこだわりも関係しています。
(ネットショッピングを行うのは「現物が店舗にないとき」ぐらいです。)
シーン(体験)を売ろう!
現物を確認出来ないからこそシーン(体験)を売るべき
ネットショップの勘所は「現物を確認出来ないからこそシーン(体験)を売る」ことだと私は考えています。
(これはネットショップに限らず、その他サービス、アフィリエイトでも同じことが言えます。)
実店舗であれば商品の説明、値段交渉など店員さんと直接やりとりをすることが出来ますが、ネットショップではメールなどのやりとりは出来てもタイムラグが発生し、ユーザーのモチベーションを下げることにもなってしまいます。
また、最初から購入商品が決まっている人は「値段」や「付加サービス」で購入先を決めてしまいます。
そんなネットユーザーが購入したくなる仕組み、動機付けを行うには、その商品、サービスのメリットを語るのはもちろん、使い方やノウハウ、更には使ったときの未来図をユーザーに見せてあげることだと私は思います。
そのためにはデメリットを語ることも必要です。
デメリットを語り、納得してもらうことで騙されたという気持ちも薄らぎますし、何よりもそれは信頼となります。
基本はネットショップも実店舗も同じなのです。
誠実な対応でお客様の信頼を得ることこそが大切です。
ただ、ネットショップに限ってはそれを得るための判断材料として多くの情報を提供することだけでなく、シーン(体験)の情報を提供することこそが必要であり勘所でもあると私は考えています。