Googleのガイドラインにも明記されています
今日は数日前に気になったエントリーと、本日見つけたエントリーの2つについて、これは補足すべき情報があると考えましたので、私なりの見解を書かせていただきます。
「本気でアフィリエイトを学ぶ会2014」で初めて知ったASP e-click が面白い(人も) - 鈴木です。
新しいアフィリエイト、ASPについての話題です。
とても面白そうなアフィリエイトサービスだなと思うのですが、一つ気になる点があります。
ただ、バナーを選択した場合、「target=”_blank”」がデフォルトでは無い事や「rel="nofollow"」が入っていない事が少し気になりました。これは今後改善していってくれると嬉しいのかな?と思います。
引用:
鈴木こあらさん (id:suzukidesu23)もエントリー内で指摘されていますが、バナー(リンク)に「rel="nofollow"」が入っていないということは私もとても気になりました。
以前、当ブログでも自然リンクと有料リンクの違いについてはエントリーを行いました。
【SEO】自然リンクと有料リンクの違いは? - 検索サポーター
このエントリーで書いた通り、有料リンク(ペイドリンク)といえど、全てが悪となる(ペナルティの対象となる)ものではありません。
「広告(PR活動)」としてのリンクは「rel="nofollow"」属性を入れ、検索エンジンにその旨を認識させればよい(Googleのガイドラインに沿って言えば「PageRankを渡さない」)ことが認められています。
(アフィリエイトのリンクなどもこれに当たります。)
有料リンクなのに「rel="nofollow"」属性を入れずに自然リンクと見せかけ、被リンクの評価を渡す(PageRankを転送する)ことはペナルティの対象、いわゆるリンクスパム行為だとみなされる可能性が高いです。
ただ、「金銭の授受」はリアルで行われ、Googleの預かり知らないところで行われるため、その被リンクが自然リンクなのか有料リンクなのかの区別は検索アルゴリズムにはすぐには判別が出来ない不備を突いて、昔は「SEO業者」という名の「リンク売買稼業」が多く現れたものでした。
(検索アルゴリズムも今は昔よりは精度が上がった、スパム判定も向上してきているとはいえ、まだまだ完全ではありません・・・)
間違えないで欲しいのは、Googleはリンク売買を禁止しているわけではなく、「広告(PR活動)」としてのリンクは「rel="nofollow"」属性を入れて、広告活動のリンクであると検索エンジンに認識させることは認められているということです。
※ 公式な見解については下記の2つのガイドラインを参照ください。
特定のリンクに対して rel="nofollow" を使用する - ウェブマスター ツール ヘルプ
ユーザー(読者)に言うべきことは言わないといけません。
リスクについて語られていない専門サイト
もう一つのサイトは、本日見つけたSEOの専門サイトのエントリーについてです。
とても気になるのは下記の文章です。
そのような人の中には、営利を目的としないでサイト運営している人が多くいます。
そのような人にバナーや広告を出したいと言って、直接交渉することによって、月額500円や1000円などの廉価で広告を出すことが可能です。
そのような広告は、大手サイトと違い広告のリンクに「rel=”nofollow”」属性を付与していないことが多いです。
さらに自社のサービスに関連するサイトなので、その広告から実際に自社サイトへお客さんを誘導できます。
新しいお客さんも誘導でき、被リンクも獲得できる一石二鳥です。
引用(魚拓):
http://seolaboratory.jp/external/201412221017.php - 2014年12月22日 13:28 - ウェブ魚拓
Googleのガイドラインと前述の文章をしっかり読んだ方ならもう説明の必要はないと思いますが、これはれっきとしたリンク売買であり、「rel=”nofollow”」属性を入れていないことで、Googleにバレるとペナルティを受けるリスクが多分にある行為だということです。
被リンクを貼ってもらう先のサイトが「営利を目的としない」としても、「金額が廉価」だとしても、検索結果のパフォーマンスを上げる為の行為であるため、これはれっきとしたリンク売買なのです。
このエントリーが更に悪質なのはバレたらペナルティを受ける可能性について言及されていないこと、そして「rel=”nofollow”」属性を付与していないことで相手側すらもペナルティとなるリスクも含んでいることに言及していないことです。
更に言えば、最後の文章が確信犯であることを表しています。
「新しいお客さんも誘導でき、被リンクも獲得できる一石二鳥です。」
広告を貼ってもらうサイト側の無知を悪用しましょうと取られてもおかしくない表記になっているところです。
純粋に「広告」だと考えているならば、リンクやバナーは「新しいお客さんを誘導する」効果として然るべき対策を取らなければなりません。
「rel=”nofollow”」属性がないことで被リンクの効果を狙えますよということを暗に言っているとも言える文章です。
真摯に運営していますか?
実施しないのは真摯にサイト運営したいから
仮にもSEOの専門サイトですし、SEOの情報、技術の専門家なら「rel=”nofollow”」属性については知っている筈です。
しかし、ペナルティのリスクについて言及していない時点で「あえて書いていない」、読者が鵜呑みにすることを狙って書いているのだろうと穿って見ても仕方がないでしょう。
また、多くのサイト運営者が有料リンクを「知ってはいることだけど、あえて実施しない」のは、真摯にサイト運営したいからとも言えます。
「リスクを犯したくない」「何も後ろめたいことがないように運営したい」からなのです。
この手法は単純に「検索エンジンを欺いている」だけではありません。
「あなたのサイトの読者、ファンすらも欺いている行為」です。
何度も言いますが、Googleはリンク売買を禁止してはいません。
「広告(PR活動)」としてのリンクは「rel="nofollow"」属性を入れ、検索エンジンにその旨を認識させることとして認めているのです。
悲しいかな、こうした裏をかく手法、スパム手法を詳しい説明もせずに紹介する人やメディアが多いから広告やSEOは忌み嫌われるし、信用されなくなっているとも言えます…
広告をやるなら正々堂々とやりましょう!
※ 追記:Googleへ報告は以下から行うことが出来ます。
スパム、有料リンク、マルウェアを報告する - Search Console ヘルプ
※ 参考エントリー
【有料リンク】GMOグループの「SASOU Directory」が2014年12月末で終了 - 検索サポーター