※ 2015/7/30:ヤフーがステマ事業者をあぶり出そうと具体的に動いていることを文末に追記。
ステマ記事を全面排除へ
本日の『Yahoo!ニュースのスタッフブログ』に「編集コンテンツと誤認させて広告を届ける行為(ステルスマーケティング、いわゆるステマ)に対する考え - Yahoo!ニュース スタッフブログ」というエントリーがアップされていました。
「Yahoo!ニュース」にて、「ノンクレジットのネイティブ広告」「ノンクレジットのタイアップ記事」などと呼ばれるステルスマーケティング(いわゆる「ステマ」)を行っている可能性があるという報道を受け、「これらの行為について、積極的に排除し、撲滅したい」と考えていることが書かれています。
また、Yahoo!ニュースとニュース提供各社との契約で、広告表記の有無にかかわらず、記事広告やタイアップ記事を配信することや、記事中のリンクから広告に誘導することを禁止していることが明言されています。
更に、違反が認められた場合は、契約解除はもちろんのこと、Yahoo!ニュースが信頼を損なうことによって被った損害や信頼回復のために要した費用の請求、その他法的措置を含む厳正な対処を行いますとも書かれています。
徹底的にステマを許さないという姿勢は、読者を騙す、欺くことはもちろん、Yahoo!ニュースそのものの信用を損なうことで、メディアとして立ち行かなくなることを十分に理解していることの証明とも言えるでしょう。
とてもよい傾向ですね。
ステマ、ダメ、ゼッタイ。
Yahoo!ニュースが声明を出す意義
ネットのニュースメディア最大手のYahoo!ニュースがこういった声明を出すということは、他のニュースメディアにも大きな影響を与えることになります。
(他のメディアも同様の声明、及び対処をせざるを得なくなるでしょう。)
これまでのYahoo!ニュースに限らず明らかにステマ、提灯記事だと分かるものでもノンクレジット、かつ公式のニュースとして配信、掲載を行っているニュースメディアはたくさんありましたし、ニュースメディアとの提携時に「広告枠として掲載する」ことも契約に盛り込まれているのだろうとすら思っていました。
それほど明らかなステマ、提灯記事がニュースメディアに掲載されていましたし、実際、そういう話を持ってくるメディア営業や、広告代理店も存在していました。
ですが、こうして最大手のYahoo!ニュースが明言することで、ニュースと広告がしっかり分けて掲載され、各メディアでステマの排除が促進されていくことになるでしょう。
「誠実さ」って透けて見えるものです。
個人メディア(ブログ)でも誠実であるべき
むしろステマ、提灯記事は今でも個人メディア(ブログ)のほうが多いと感じています。
一部のプロブロガーは普通にスポンサーがついているので、スポンサーの提灯記事をアップしますし、この記事はアフィリエイト記事との線引きも微妙かつ難しいところでもあります。
ただ、大手ニュースメディアであろうと個人メディアであろうと「読者を騙す」ようなことを行う(ステマ記事をアップする)のは、長い目で見てもよい結末を迎えることはないことは確かです。
読者、ファンを「カモ」としか思っていないことが文章から透けて見えるものです。
(恥ずかしげもなく「情弱」や「マイルドヤンキー」などネットリテラシーが低い人をカモにしようなどと書いているブログがありますが、自ら読者、ファンを馬鹿にしているってどんな気分なんでしょうか。理解したくもないですが。)
メディアの大小に関わらず、「読者には誠実であるべき」だと私は思います。
また、今回声明を出したタイミングとは無関係だとしながらも、同日付けで、「マイナビニュース」と「マイナビウーマン」を配信するマイナビ、「モデルプレス」を配信するネットネイティブの2社3媒体との契約を解除したと明かした。
引用:
無関係だといいつつも、契約解除されたサイト名を掲載しちゃう『C-NET Japan』さん・・・
さすがですね。
※ 参考エントリー
【SEO】ホテルズドットコム 著名ブロガーに報酬と引き換えにリンク依頼 - 検索サポーター
【ネイティブ広告】広告であっても良質のコンテンツを提供すればよい - 検索サポーター
【追記】
『C-NET Japan』さんの記事に、以下のような追記がなされていました。
ヤフーがステマ事業者をあぶり出そうとしている。Yahoo!ニュースで契約しているニュース提供各社に対し、7月30日、「ステマを促す事業者」に関する情報提供を促す連絡をしたことがわかった。ステマをそそのかすような行為をする企業の名称やその担当者名、セールストークの内容などの情報を求めている。
引用:
さすがに正直に「ウチがやってました」とか「何処何処がやってます」とか仲間を売ったり、リークし合うことはないでしょうが、こうして宣言することで各企業はお互いをけん制し合うので、ステマ排除の施策としての効果はありそうですね。
【追記】
マイナビは広告記事の一部に誤解を招く表現があったと発表をしました。
現在はタイアップ記事には提供会社を明示しており、広告企画と編集記事の区別を明確化しているそうです。
「Yahoo!ニュース」のステマ記事排除問題、マイナビニュースが「一部に誤解を招く表現があった」とコメント - ねとらぼ
まあ、あれだけ話題になれば謝罪せざるを得ないですよね。
放置すれば更にイメージダウンし、メディアとして立ち行かなくなりますし。