※ 2015/7/26:Yahoo!地図やGoogleマップなどの位置情報アプリで現在地の読み取りの改善方法を文末に追記しました。
現在地情報の取得方法の違いについて
私がいつもチェックしているサイト『SEMリサーチ』に「Google検索と Yahoo!検索の現在地情報の取得方法 ::SEM R (#SEMR)」というエントリーがアップされていました。
独自の調査にて、GoogleとYahoo!では検索時における現在地情報の判断条件、方法が違うということが書かれていました。
共有と共に、私なりの雑感も合わせてまとめてみたいと思います。
ローカルSEOについても考えます。
GoogleとYahoo!の現在地情報の取得方法
現在地情報の取得方法は以下のとおりです。
Google検索(パソコン)
- IPアドレス(※ Google で what is my ip と検索すると自分のIPアドレスが表示される)
- ロケーション履歴
- Wi-Fi接続
- 携帯端末の位置情報(同じGoogleアカウントでログイン中の場合)
- Google ツールバーの現在地情報(有効にしている場合)
- 最近検索した場所
- 次のページで設定した場所(https://www.google.co.jp/preferences?hl=ja&fg=1#location )
Google検索(スマートフォン)
- GPS(位置情報共有を許可している場合)
- 携帯電話基地局(Googleマップ、位置情報共有を許可している場合)
- ロケーション履歴
- Wi-Fi接続
- ウェブとアプリのアクティビティ
- IPアドレス
- ロケーション履歴
Yahoo!検索(パソコン)
- IPアドレス
- Yahoo!天気・災害に設定してある「パーソナル天気-毎日見るエリア」の場所
Yahoo!検索(スマートフォン)
- IPアドレス
- Yahoo!天気・災害に設定してある「パーソナル天気-毎日見るエリア」の場所
- GPS(現在地で検索をタップして位置情報共有を許可した場合)
引用:
GoogleかYahoo!か、パソコンかスマートフォンかに限らず、全てにおいて共通している方法は「IPアドレス」ということ、また、スマートフォンはGoogleかYahoo!かに限らず「GPS」だということが分かります。
また、Yahoo!は「Yahoo!天気・災害のエリア」を設定する必要があるようです。
Googleのほうが方法が多く、これはより正確に位置情報を判断するためのものであると言えそうです。
多くのシグナルを使って正確に現在地を判断しようとする Googleの方が検索結果のローカライズの精度は高くなります。年末年始に調査した例を挙げますと、静岡駅近くのホテルアソシア静岡の前で、ノートPC から Wi-Fi 接続した docomo回線のデータ通信端末を使ってインターネットに接続したところ、Google検索は(200メートルずれているが)おおよそ静岡駅周辺の情報を表示したのに対して、Yahoo!検索は大阪市内の検索結果を出してきました。
引用:
色々あるけど、大事なのは現在地情報をどう生かすか
ローカルSEOに生かせることは
各検索エンジンで条件が違うこと、Googleの方が判断精度が高いであろうことは分かりました。
では、この判断方法から何かローカルSEO対策として生かせることはないかを私なりに考えてみたいと思います。
Googleの場合はGoogleアカウントにログインして、Googleのサービス(Googleツールバー、Googleマップ)を利用していることで、その検索精度が増すようです。
そんなユーザーが検索した際に検索結果の上位に表示させる、ローカルSEOを生かすのには同じGoogleのサービスを使ったコンテンツを提供することがよいのではないかと考えます。
例えば一番容易で実現しやすいことなら、コンテンツにGoogleマップを使うことではないでしょうか。
ただ住所を載せるだけでなく、Googleマップも載せる。
視覚的にも分かりやすいので、実際にその場所に訪れるユーザーにとってはとても有益なコンテンツとなりうると私は考えます。
(少し突っ込んだ話をすれば、ローカルSEOとしてだけではなく、ビジネスとして支える「Googleマイビジネス」というサービスをGoogleは提供していますが、ここではその説明は割愛します。あくまで容易に実現しやすいことを考え、Googleマップを提案しました。)
次にYahoo!の場合です。
パソコンもスマートフォンも「Yahoo!天気・災害のエリア」のパーソナル天気の設定に寄ることがあるようです。
ここではその設定よりも、「ユーザーが天気を調べる」という事象に注目してみます。
ユーザーが天気を調べるのであれば、「Yahoo!天気・災害のエリア」が提供するデータを使ったコンテンツを提供すればよいのではないかと私は考えます。
実は、「Yahoo!天気・災害のエリア」はRSSによって特定の地域のデータが拾えるようになっています。
これをうまく利用して、天気、災害の情報をリアルタイムに発信するコンテンツを提供すれば、ユーザーにとっては有益なコンテンツになりうると私は考えます。
どういうときに使う?
どんな場面で使うのか?
Googleマップは各地域に施設、営業所があるものだけでなく、一般企業、施設の住所案内でも使えます。
ですがYahoo!天気・災害は一般的に使うことがない、むしろ必要がない情報なのでは?とも考えられます。
確かにその通りです。
では、逆に考えてみましょう。
どんなときに天気・災害の情報が必要になるか。
もっと広義に考えるなら「ローカルSEO対策が最大に生かされる場面」はどういうときか。
例えば「観光事業」であれば大いに役に立つことが想像できそうです。
旅行など外出をする時、これから訪れる先の天気はどうしても気になりますよね。
その訪問先の場所(例えば旅館やスポーツの競技場など)の天気が、その目的地のHPにリアルタイムで表示されていたら・・・いちいち調べる手間が省けることはもちろん、とても有益なコンテンツたりうると思いませんか?
もっと欲を言えば、交通情報などもあれば更に手間が省けますし、ユーザーは目的地のHPさえ閲覧すれば欲しい情報が手に入れられる、万事解決することになります。
正にローカルSEO対策が最大限に生かされる場面であると考えられます。
ローカルSEO対策というと、こうした「地域情報、現在地に特化した施策」と思われがちですが、基本的な考え方は普通のSEO対策と変わりません。
更に言うと、SEOがどうこうと考えるよりも「ユーザーが何を求めているのか」「ユーザーが使いやすい仕組みは何か」を考えたほうがコンテンツの充実に繋がり、検索評価、順位も上げることにも繋がるのです。
※ 関連エントリー
【ローカルSEO】Googleが地域情報検索アルゴリズムの更新を実施 - 検索サポーター
【追記】
Yahoo!地図やGoogleマップなどの位置情報アプリで現在地を読み取ろうとすると、現在地が違った場所を示すことがあります。
(この問題で悩んでいる人は結構多いのではないでしょうか。)
その場合は以下のような方法で現在地を再度読み取り、改善を行ってみてください。
・屋外に移動する
GPS信号の受信感度は、空を見渡せる屋外のほうが高くなります。
空が見えない場所(屋内)では、GPS信号が弱くなるため、地図上の現在地表示が不正確になる場合があります。
・Wi-Fiを有効にする
Wi-Fiを有効にすると、現在地表示の精度が向上します。
Wi-Fiのネットワークの範囲から現在地を割り出すため、現在地が正確に特定されやすくなります。
・iPhone、iPadの場合
Appleの位置情報サービスについてのページに機種別などの詳細な説明がありますのでご参照ください。
(GPSを利用できない場合、iPhone、iPad で使用できる機能について書かれています。)