※ 私の読みたかった書籍『「儲かるECサイト」運営講座』を、出版社(株式会社秀和システム)より献本いただきました。その書評エントリーです。
本日はクリスマスです!
家族や恋人はもちろん、(ご褒美として)自分自身へのプレゼントを購入した人もいるでしょう。
ところで、そのプレゼントはどこで購入しましたか?
デパートや百貨店、メーカーの実店舗に足を運んで購入した方もいれば、ネット上で(Webサイトで)予約から購入、受け取りまで済ませた方もいるでしょう。
今やAmazonや楽天など、Webサイトで商品を購入したことがない人はいないというくらいに、ECサイトは一般的なものとして認知され、利用されています。
また、商品を購入する側ではなくECサイトを仕事で作成、運営する方は「どうすれば多くの人が(サイトに)訪れるのか?」、そして「どうすれば儲かるのか(売れるのか)?」と常に頭を悩ませているのではないでしょうか?
そんな疑問を具体的かつ改善するための成功方法をイチから教える書籍が『「儲かるECサイト」運営講座』です。
本書の内容や例はもちろんECサイトについて書かれたものですが、コンテンツSEOやSNS運営、アクセス解析についても基礎的な考え方が書かれていますので、ECサイト以外のサイト(企業のコーポレートサイト、アフィリエイトサイト、ブログ…etc)にも充分に役に立つ書籍となっています。
この記事では少しばかり(特にすべてのサイトに共通する)内容について紹介いたします。
本書の特徴は…
フォームの見直し、定期的に行っていますか?
私は自分の仕事でもECサイトはもちろん、企業のコーポレートサイトやLP(ランディングページ)の見直し、改善提案も業務として行っているのですが、「(フォームからの)問い合わせが少ない」というサイトやLPには共通することがあると断言出来ます。
それは余計、余分な情報を集めすぎている、ユーザーに手間をかけさせすぎているということです。
何事も人は複雑で面倒くさいことは途中で諦めてしまいがちです。
ECサイトで言えば、予約、購入フォームが面倒くさいと、(余程の理由や特典がない限りは)ユーザーは別のサイトで買うという選択をします。
EFO(Entry Form Optimization:入力フォーム最適化)という言葉があるように、入力が面倒である、手間をかけさせてしまえばしまうほどユーザーのモチベーションを下げる要因になってしまい、入力フォームにおいて無駄な視線の動きはなるべく避けるべきことなのです。
(サービスや商品に必要のない個人情報を入力させることはもっての外です。問い合わせフォームをアンケートフォームだと勘違いしているのか?というフォームがたまにありますよね…)
世の中にはサービスの解約手続きがとても複雑で面倒くさいことになっているものがあります。
これは「複雑で面倒くさいことは途中で諦めることが多い」という人の心理を逆に利用している、解約させないようにわざとそうしているフォームもあるのです。
それだけフォームの見直しというものはECサイトにおいては大切かつ、重要なことです。
更には今はどんなサイトであってもPCだけでなく、スマートフォンなどのモバイルデバイスからサイトを参照するユーザーの数が日を追うごとに増える傾向にあります。
入力欄を大きくすることはもちろん、プルダウンメニューなどを利用してユーザーが入力する手間を極力減らす施策も大切なことだと言えるでしょう。
認知度を上げてファンになってもらうためのSEO
本書では当ブログでもよく話題にする「コンテンツSEOとペルソナ」についても詳しく説明されています。
ECサイトに限らず集客が上手くいっていないサイトは「コンテンツ自体の指針が明確ではない」、つまり「ペルソナが明確でないから集めたいユーザーを集められない」傾向にあります。
ECサイトなら「どういった人に商品を買って貰いたい」「こんな人には最適な商品だ」という元となる商品、サービスがあり、考えがあるからこそコンテンツを構築できるのですが、それがないままに「とにかく人を(アクセスを)集めたい」という考えだけでコンテンツを作ってしまうと、やはりうまくいかないのです。
(「SEOを行えばアクセスは集められる!アクセスが集まればとにかく儲かる!」という考えだけではダメ。「どういう人達、お客様に商品を売りたい、売っていきたいのか?」が存在しないので、うまくいかないのです。)
【ブログ運営】SEOでアクセスを集めた後、どうするの? - 検索サポーター
ペルソナを明確にして、かつそのペルソナが欲しがる情報、商品、サービスを愚直に積み重ねることでリピーター(常連)やファンは次第に増えていきますし、必然的にテーマが絞られていくのでコンテンツはもちろんサイトの専門性、権威性も上がります。
その結果としてSEO(検索評価)も強くなっていくのです。
また、「儲けたい」というのが目的であるならば、アクセスを増やす(分母を増やす)よりも、コンバージョン率を上げる(分子を増やす)ことを考え、実践するほうがより効率的です。
「ECサイトの目的は何なのか」をしっかり考えてコンテンツを作成してください。
アクセス解析ツールを使ってKGIとKPIを設定
ECサイトにおいてKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)は、よく売上高や利益高を設定しますが、KPI(Key Performance Indicator:主要業績評価指標)の設定は意外に難しいものです。
例えば『「30万円の売上を上げるためには、何人にサイトに来てもらう必要性があるのか」を確認し、UU数をKPIにしたほうがよいでしょう。』など。
※ 本書 P.228より抜粋
このようにKPIはアクセス解析ツールを使って、確認、分析する、そして具体的な数値を設定することをおススメします。
(もっと分かりやすいKPIにするならば、例えば特定の商品のページのUU数、申込みフォームのページへの流入数など。あなたのサイトの目的や状況によって設定してください。)
KPIを設定することは実施した施策に対する正当な評価を下すためにも必要であり、結果に至るまでの過程を数値で表すことによって、その施策の再現性を上げるための指標としても使うことが出来るのです。
あなたのサイトの成績を数字という具体的なデータに落とし込むためにも、アクセス解析ツールを使って現状をしっかりと把握、分析し、今後の改善施策に繋げてください。
ECサイトもそれ以外のサイトも「PDCAを回すのみ」
本書の締めに書かれている通り、大切なことは「ユーザー(お客様)が望むことを追い続ける」こと、「PDCAサイクルを回し続ける」ことです。
この作業はとても地道で想像以上にキツい作業です。
この地道な作業を続けて行く覚悟がある人、何としても結果を出したい人は本書を手にしてください。
そして、あなたのECサイトを売れる構造へと改善して、是非とも成功法則を実現していきましょう!