伝えたいことは…
ハミングバードが更に重要に
今やモバイル検索の20%が音声検索であることは以前に当ブログでも取り上げましたが、「グーグルアプリの音声検索では、文字入力の検索と比べると、アクション系のクエリが30倍多くなっている」というGoogleのマリヤ・モエヴァ氏の発言が『Web担(Web担当者Forum)』のエントリー「音声検索は文字入力検索に比べてアクション系クエリが30倍多い | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum」のテーマ「音声検索は文字入力検索に比べてアクション系クエリが30倍多い」にてまとめられていました。
【SEO】今やモバイル検索の20%が音声検索。ハミングバードがより重要に - 検索サポーター
ただし、ここで言う「音声検索」は、グーグルアプリの音声検索であり、「パーソナルアシスタントとして利用するため」の検索クエリであるとのことです。
それでもGoogle(検索エンジン)を使った検索クエリであることには変わりがありませんし、日に日にモバイル検索の数は増えており、その検索クエリも口語であることが増えていることはサイト(ブログ)を管理している方のほとんどが実感しているのではないでしょうか。
(アクセス解析にて流入した検索キーワードを確認すると、明らかに「語りかけられた」検索キーワードであるものが増えてきていますよね。)
今まで以上にハミングバードを意識したコンテンツを作成することが肝要となる、モバイル検索対策となると言えるでしょう。
何処で検索しているか?も考えましょう。
アクション系クエリの他にも増えている検索クエリ
なお、モエヴァ氏に確認したところ、アクション系のクエリとは次のようなものを指すそうだ。
- 次のフライトはいつ?
- 次に西友に行ったときに、バターを買うように言って
引用:
音声検索は文字入力検索に比べてアクション系クエリが30倍多い | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
例に示されたように、音声検索はアクション系クエリが多く、アクション系クエリはユーザーの意図を読み解くどころか、ユーザーの意図(求めるもの)そのものが書いてあるようなものですから、分析はとても容易であるとも言えます。
(質問そのもので語りかけられているので、その答えを示せばよいのですから。)
実は、音声検索に限らずモバイル検索全体で見てみれば、とある検索クエリでは何と34倍にも増えているものがあります。
それは「近くの○○」検索、いわゆる「地域情報検索(ローカル検索)」です。
【ローカルSEO】「近くの○○」検索が急増中 ユーザーを確実に取り込む作戦を取ろう! - 検索サポーター
スマートフォンやタブレットなどの携帯デバイスが普及するということは、それを使った検索も増えることは必然ですし、その携帯デバイスで検索するユーザー像(ペルソナ)を想像するならば、「どういった状況」で「どのような検索を行うか」が重要であることにも気が付くでしょう。
そう考えることが出来れば「今後は音声検索と地域情報検索が大幅に増える」という結論にも容易に辿りつけます。
それこそ例に挙げられた「次のフライト」などは音声検索ではあれど、どの場所のことを指しているのかという「地域情報」が絶対不可欠な検索クエリであるとも言えます。
実際にGoogleは将来重要になる4つの要素を「音声・コンテキスト・場所・個人情報」としています。
【SEO】Googleの考える重要になる4つの要素は「音声・コンテキスト・場所・個人情報」 - 検索サポーター
ただ、「音声検索が増えている」ということだけで考えるのではなく、その検索クエリはどんなデバイスで、かつどこで行われているのかなど、関係していること(ユーザーの検索状況)も含めて考えるようにしましょう。
サクサク表示されるほうがいいよね。
モバイル検索結果でAMPページを表示する実験が開始
また、Googleはモバイル検索の通常の検索結果にて、スマホ向けページに置き換えてAMPページを表示する実験を開始しました。
スマホ対応が不要になる!? Google、通常のモバイル検索結果でスマホ向けページの代わりにAMPページを表示する実験を開始 | 海外SEO情報ブログ
これはモバイル検索結果に表示されたページに、AMP対応したバージョンが存在するときは、スマホ対応バージョンのページに置き換わってAMP対応ページが検索結果に表示されるものです。
ただし、AMPページが表示されるからといって、モバイル検索順位に影響を与えるものではありません。
あくまで表示の早いAMPページを優先して検索結果に表示させる(検索ユーザーに提示する)だけのことです。
まだ実験段階ですので、実際に導入されるかどうかは分かりませんが、私はいずれ導入されることになるとも考えています。
それはAMPページを優先表示させることで早く表示されるページをユーザーに提供する、ユーザー体験を向上させることに繋がるとGoogleは考えた上での実験だと予想しているからです。
またAMPページを優先表示するなら、モバイル向けページを作る必要がなくなりそうです。
Google検索のようにAMPをサポートするプラットフォームではなかったとしても、AMPページをユーザーに見せても問題はありません。
引用:
スマホ対応が不要になる!? Google、通常のモバイル検索結果でスマホ向けページの代わりにAMPページを表示する実験を開始 | 海外SEO情報ブログ
確かに、もしこれがモバイル検索のスタンダードになれば、モバイル向けのページとしてAMPページを見せればよいので、わざわざモバイル向けページを作る必要はなくなります。
(もちろんAMPページにアクセスされることを望まないサイト(広告が表示されないので…etc)もあるので、一概には言えませんが。)
こちらは今後どうなるか、引き続き注視していく必要がありますね。
それは検索ユーザーのための施策ですか?
ユーザーの利便性、検索意図は大前提です
このようにモバイル検索に限らず検索順位を上げる、SEO対策を行うときは常に新しい情報を得てそこから発想することも大切ではありますが、それよりも検索エンジンを利用しているユーザーの利便性を上げる、検索意図を汲んで対策を施すほうが遥かに結果(検索順位の上昇、収益の増加)に繋がります。
しかし、多くのサイト管理者(ブロガー)はPVを増やすことや、SEOという検索順位を上げる手段を目的にしてしまい、躍起になって小手先のSEO対策に走ってしまいがちです。
それよりもPVは少なくてもコンバージョン率(成約率)を上げる施策のほうが遥かに収益の増加に繋がりますし、発展性はもちろん他のテーマでも生かせる対策となる、再現性が高い施策になります。
「ユーザーの利便性を上げることと検索意図を汲むことによって結果に繋がる」ということを大前提として考えましょう。
ちなみに最近の巷のSEO対策に関して少し言わせてもらうならば・・・
「パンくずリストをつければSEOに効果あり」ということが昔からよく言われているからか鵜呑みにしている人が多いですが、そんなことに気を使うくらいなら「ディレクトリ階層」と「リンク階層」の違いをしっかり理解するほうがよいです。
(子カテゴリーや孫カテゴリーの設定を気にするよりも、TOPページから何クリックで該当ページへ移動できるかのほうが重要であることが分かります。)
【SEO】URLのディレクトリ階層はクロールとインデックス、SEOにて影響を与えることはない - 検索サポーター
また、長文はSEOで効果があるなんてこともよく言われますが、モバイル検索ユーザーがそんなに長文ばかりを求めているのか?と考えれば、(それこそ検索クエリやデバイスによるとはいえ)多くのユーザーがそうではない、検索ユーザーの意図と違うもの(情報)を多く与えても意味がないということにも気が付くでしょう。
【SEO】いまだに語られるリスティング都市伝説と、ユーザーの検索意図を汲まない無意味なリライトと長文 - 検索サポーター